訓練されたネズミが災害現場で人命救助? 高性能カメラやGPS内蔵のバックパック装備
好奇心の強さが人命救助に適正アリ? 小さなネズミが災害現場でヒーローになるかも。
小さなバックパックを背負ったかわいらしいネズミの救助隊員が、大規模な地震やハリケーンなどの災害時、多くの人命を救う存在になるかもしれない。『CNN』『New York Post』などの海外メディアが報じている。
■ネズミのスーパーヒーロー?
大きな地震などの災害の後で、倒壊した住居やビルのがれきの中から生存者を探し出すことは、ベテランのレスキュー隊員にとっても難しい作業だ。
しかし、小さなネズミであれば人が入れないような隙間にもたやすく入り込むことができる。にわかには信じられないことだが、そんなスーパーヒーローのようなネズミが今にも誕生しようとしている。
■地雷探知用に訓練
ベルギーの非営利団体APOPOによって考案されたこのプロジェクトでは、げっ歯類に小型のハイテクバックパックを装備し、災害地域のがれきの中から生存者を探す支援を行うことが目的だという。
APOPOは、10年以上にわたってタンザニアで地雷を探知するために犬とネズミを訓練している。「救助ネズミ」の訓練には、飼育下での寿命が8年と長いアフリカオニネズミを使用しているそうだ。
■好奇心が救助活動に役立つ
行動研究学者のドナ・キーンさんは「ネズミは通常、非常に好奇心が強く、探検するのが大好きで、それが救助のための鍵となります」と語っている。
また好奇心の強さに加え、小さな体のサイズと優れた嗅覚により、狭いスペースで物や人を見つけるのに適していることから、災害救助への適正が見込まれたのだという。
■高機能バックパックも救助を後押し
ネズミたちは現在、シミュレートされた災害ゾーンにて生存者を見つけるよう訓練されている。生存者を見つけるとベストのスイッチを押してブザーを鳴らし、隊員から報酬をもらうことで救助活動を学習しているのだ。
さらにバックパックには超小型のビデオカメラと双方向マイク、位置送信機が装備されており、外の隊員ががれきの中に取り残された生存者と連絡を取ることにも役立つという。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)