小切手の名前が1文字スペルミスで現金化できず 受取人による殺人事件に残る謎
なぜ経理担当者は正しい小切手を再発行しようとしなかったのか、謎も多い事件だ。
銀行における入出金や振込、小切手の扱いなどは、口座番号や名義が一字一句きっちりと一致することを確認してから行われる。アメリカでこのたび、それを誤ってしまったことで殺人事件が起きてしまった。
その後に判明した1つの事実にも注目が必要だと、『NY Daily Paper』『KDVR-TV』などが伝えている。
■至近距離から顔面に発砲
事件は10月20日、アメリカ・コロラド州のオーロラ市の「American Eagle Protective Services」という警備会社を舞台に起きた。
その会社に雇われて間もない男が、至近距離から経営者のマーヴィン・ジョンソンさん(52)の顔面を撃ち、射殺したのだ。
■CをKとするスペルミス
第一級殺人の容疑で逮捕されたのは、ロイド・クリフォード・ラブ容疑者(35)。警察の取り調べのなかで、「給与として受け取った小切手の現金化ができず、お金に困り腹が立った」と話した。
数日前からその警備会社に勤務するようになり、10月20日に165ドル(約2万4,300円)の初任給を小切手で受け取ったが、銀行は小切手の受取人氏名が1文字異なるとして現金化を拒否。「Lloyd C. Love」ではなく、「Lloyd K. Love」と記されていた。
■直談判も聞き入れられず…
小切手を切ったのは、ジョンソンさんの妻パトリシアさんだった。ラブ容疑者が「正しく書いた小切手を再発行してほしい」と連絡したところ、彼女は「できない」と返答した。
激怒したラブ容疑者はあるショッピングセンターに向かい、そこの駐車場で警備の任務にあたっていたパトリシアさんに直談判。ジョンソンさんも駆け付けて間に入り、新しい小切手の発行するよう妻に促したが、説得できない様子を見て拳銃を手にしたのだった。
■なぜ再発行を拒否…?
パトリシアさんは当初、ラブ容疑者を「悪魔のような男」と糾弾して世間の同情を買っていたが、彼女が小切手の再発行を拒んだことも事件の要因であることを『KDVR-TV』が報じ、その理由について新たに関心が集まっている。
なお、ラブ・ジュニア容疑者は拘置所の独房から出ることを拒否。10月24日に予定されていた予備審問は延期となっている。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)