3期目となった習近平主席 米国を抜く「社会主義現代化強国」を目指す

共産党大会で米国との競争に打ち勝つ意欲を示した習氏。極東アジアで米国は中国を抑えきれなくなってきている。

■米国の世界的影響力の衰退

だが、昔の比べて米国の世界的影響力は明らかに衰退している。たとえば、21世紀初頭、当時のブッシュ大統領は頻繁に自由や民主主義は普遍的価値であり、そういった米国の基本的価値観を世界に“普及させる”と強調していた。

しかし、今日のバイデン政権は、米中対立を民主主義と権威主義の戦いと位置づけるものの、米国の基本的価値観である民主主義を“守る”と表現する。双方とも聞こえがいいように思われるが、こういった言葉からも米国の力の衰退というものが分かる。


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■ますます中国優位に

そして、それは今後日本がある極東アジアでこれまで以上に鮮明になろう。中国の経済成長率が鈍化してきているのも事実だが、習氏がそういった国内的課題に直面したとしても、米中の力の接近をすぐに止めるものではない。

3期目の習氏の米国との戦いは、今後ますます中国優位になろう。

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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中

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