元カレの企みで硫酸かけられ男性不信の女性 チャリティー活動で真の愛に出会う

「死ぬか、醜くなれば誰も彼女を欲しがらない」と目論んだ元カレの計画は、恐ろしいものだった。

2022/10/28 06:30

カップル

彼氏に硫酸をかけられて死の淵を彷徨った後、火傷の被害者を支援するNGOを立ち上げたというパワフルな女性がウガンダにいる。外見を気にし、男性不信に陥っていた女性だが、ついに「真実の愛」を見つけたという。

国境を越えた活動の中で繰り広げられた愛と希望の物語を、『Mirror』などの複数のメディアが取り上げた。


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■結婚要求する元カレがエスカレート

ウガンダに、「ホープ・ケア・レスキュー・ミッション」というジェンダーに基づく差別や火傷の被害者を支援しているNGOがある。設立者かつ代表者のリネティ・キルンギさんは、自身も酸によるひどい火傷の被害者だ。

当時、ウガンダ・カンパラにある大学の社会学部生だったというリネティさんは、「大学進学をせずに自分と結婚しろ」と要求する彼氏と別れたばかりだった。

その元彼氏は、リネティさんが大学生になった後も付きまとい、脅し続けていた。そしてストーカー行為がエスカレートした結果、驚きの行動に。なんと知人に金を払い、通学中のリネティさんに硫酸をかけるよう依頼したのだ。

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■「死んでしまいたい」ほどの激痛

ウガンダやカンボジア、バングラディシュなどの一部の国では、「結婚や性行為を断られた」などの理由で、女性に酸をかけて容姿を損わせる事件が後を絶たない。元彼氏もまた「死ぬか、醜くなったら誰もリネティを欲しがらない」と目論んだのだ。

体中に硫酸をかけられたリネティさんは、衣服を燃やされたうえ、あまりの激痛に「車に轢かれて死んでしまいたい」と思ったほどだったという。そんな状態のなかやっとの思いでたどり着いた病院では、看護師から9時間にわたって冷水をかけ続けられることになった。

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■拭えない男性への不信感

リネティさんの回復までの道のりは長く、1年以上も入院しなければならなかったという。退院して大学に戻ってからは、酸や火傷の患者への支援が乏しい現実を目の当たりにし、「ホープ・ケア・レスキュー・ミッション」を立ち上げた。

激しい痛みに耐え、同じ痛みを抱える被害者を救済する道を選んだリネティさんだったが、男性に対する不信感はどうしても拭えなかった。

男性が近づいてくるたびに、「元カレと同じことをされるのではないか」と心の中で怯えていたことに加えて、彼女の傷を見て去っていく男性も多かったという。


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■「希望が育つ家庭を」

「もう恋はしない、人助けに人生を捧げる」と決めたリネティさんだったが、NGOの活動を通じて、インドでボランティア活動をしているというイギリス人のデイブ・フリューさんに出会った。

お互いの心の優しさに惹かれ、1年半にわたりオンライン上で交際していた2人。今年3月に初めて実際に会い、リネティさんがイギリスのビザを無事に取得できたことから、来年にはついに結婚するという。

ウガンダで苦しむ多くの人々に希望を与えてきたリネティさんは、デイブさんとの結婚に対しても「希望が育つような家庭を築く」というビジョンを掲げている。

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(文/Sirabee 編集部・広江おと

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