ダウン症男性が20年間務めた職場を突然解雇 警察署が救いの手を差し伸べ…
男性は解雇されたことを知らないままだが、警察官になる夢が叶い大喜びだ。
長年にわたり貢献してきたつもりの職場から、突如解雇されてしまったら…。しかも理不尽な理由だとわかったら、不愉快だろう。
このたびアメリカで、ダウン症の男性にそんな悲劇が起こったが、痛快な逆転劇となったことを『NEW YORK POST』や『TMZ』が報じている。
■20年間職場に貢献
ノースカロライナ州のスタンレーに住むデニス・ピークさん(51)は、市内のファストフード店『ウェンディーズ』に勤めていた。ダウン症であるデニスさんは、「障害があっても社会のなかで人々の役に立ちたい」と、20年にわたり真面目に働き、職場に貢献してきたという。
しかし今月初め、「普通の人のように働けない」といった理由から、デニスさんの保証人である家族に宛てて、突然の解雇通知が舞い込んだという。
■事実を知った妹が激怒
デニスさんの妹コナ・ヤング・ターナーさんは、Facebookに「兄を悲しませたくないので解雇だとは知らせず、家族は『ついに退職の日がきたね。おめでとう』とだけ声をかけました。退職祝いのパーティを開催して労う予定です」と記した。
だが、コナさんを含むデニスさんの家族は、理不尽な理由で兄を解雇した職場に激怒。すべての事実とともに、「上司の決定には大きく失望しています」と書き込んでいる。
■警察署が1日体験をオファー
コナさんの書き込みが世間に拡散されると、マウント・ホリー警察署が目を留めた。「デニスさんは『1日警察官』を体験してみてはいかがでしょうか」とオファーして、コナさんを驚かせたのだ。
じつは、デニスさんは映画『The Andy Griffith Show(邦題:メイベリー110番)』の大ファンだった。なかでもドン・ノッツが演じたお人好しの副保安官バーニー・ファイフが大好きで、警察官に憧れを抱いていたことを妹は知っていた。
■夢が叶い大喜び
コナさんからそのオファーの話を聞き、デニスさんは大感激。職業体験は今月中に行われる予定で、彼は警察官のユニフォームと帽子を着用し、パトカーや警察が所有するボートに乗って、市内のパトロールをしたり、地元企業の立ち入り調査を行ったりするそうだ。
警察官に扮する日を心待ちにしているデニスさんのうれしそうな表情に、家族も今、とてもハッピーな気分を味わっているという。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)