東京チカラめし、都内で「復活」していた ”アレ”を使って食べることが可能に…
8月末に東京最後のお店が閉店した東京チカラめし。だが、「意外な形」で復活を遂げていて…。
8月28日、牛丼チェーン店「東京チカラめし」の新宿西口1号店が閉店し、東京最後の店舗がなくなった。あれから約2ヶ月──。都内に住む人で「チカラめしロス」に陥る人も多いだろう。
だが、東京でもチカラめしを食べられる方法があって…。
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■日本で2店舗になった
東京チカラめしは2011年、牛丼業界に水星のごとく登場。従来の煮る牛丼ではなく、鉄板で焼いた「焼き牛丼」でサラリーマンや学生から愛された。
13年には130店舗近くまで急拡大したが、14年から撤退が続きお店が次々に閉店。その後、海外にも出店したが、日本では東京の新宿西口1号店、千葉の新鎌ヶ谷店、関西の大阪日本橋店の全国3店舗のみで営業していた。
8月に東京最後の店舗が閉店したことで、都内在住の人は食べる機会が激減してしまった。
■ウーバーイーツで注文できる?
大学時代、チカラめしにお世話になった都内在住の記者は「ロス」に陥っていた。どうにかして、あの焼き牛丼に近いものは食べられないものか…。そう思い、何気なくUber Eats(ウーバーイーツ)で「チカラめし」と検索した。
すると、「東京チカラめし 井の頭公園店」がヒット。持ち帰り限定で注文できることになっている。
もちろん、吉祥寺のチカラめしをネットで調べても「閉店」となっている。きっと以前使われていたものが何かしらのエラーで残っているのだろう。
そう思いつつも、期待を込めて「秘伝の焼き牛丼」(税込み850円)をクレジットカード払いで注文。なんと、「予約注文完了」と表示された。
都内でもチカラめしは食べられるのだろうか。現地に足を運んだ上で、東京チカラめしの本社であるSANKO MARKETING FOODSに取材したところ、全く予想していなかった結末が待ち受けていたのだ…。
■頼んだお店に行ってみると…
10月中旬のお昼すぎ、井の頭公園駅から徒歩2分ほどの場所にある受取先に向かった。周りはシャッターが閉まった店舗が多く、「まさかお金だけ取られたんじゃ…」と不安を抱く。
だが、半分シャッターが開き、明かりが点いたお店を発見。老舗の居酒屋のようだが、恐る恐るスタッフに「先程、ウーバーで注文した者ですが…」と声をかけると、お店の奥から頼んだ品を持ってきてくれた。
スタッフによると、チカラめしのフランチャイズ店ではないが、このお店の厨房で焼き牛丼等のメニューを調理・提供しているという。商品を受け取って場所を変えて、「秘伝の焼き牛丼」を食した。
肉は大きめでほどよく脂が乗っており、タレでしっかり焼かれている。「本家」と比べるとややあっさりした味付けだが、出汁の風味が感じられコクがある。
玉ねぎは甘くシャキシャキした食感で肉とも合う。久しぶりの焼き牛丼に大満足だった。
■本社に問い合わせた
なぜ、件の居酒屋でチカラめしの商品を食べることができたのか。SANKO MARKETING FOODSに尋ねたところ、「(居酒屋は)FC店舗ではございませんが、ライセンス契約を締結し、東京チカラめしの『ゴーストレストランブランド』として出店しております。他箇所でも出店しておりますので、ウーバーイーツなどで『東京チカラめしデリバリー』を簡単に注文することができます」とのこと。
同店での提供は昨年11月ごろから始めたという。井の頭公園のように、都内で他に頼めるところはあるのだろうか。「都内であれば、ウーバーイーツで注文できる店舗が数店舗ございます。錦糸町北口店、清水店、西池袋店、大島店、東大泉店など、数店舗東京チカラめしのゴーストレストランモデルを展開しております」(前出・SANKO MARKETING FOODS)。
東京最後のお店はなくなったが、ウーバーという形で「復活」していたチカラめし。記者のように「ロス」になっている人は一度注文してみてもいいかもしれない。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)