街中でのマスク、今も付けるのはなぜ…? ”ノーマスク”をやめさせる「5文字」
「屋外ならマスク不要」になって5ヶ月。今も付けている人が多いのには、「ある理由」が…。
5月に政府がマスク着用に関して、「屋外では原則不要」という新たなルールを明文化した。あれから5ヶ月、街にはマスクを付けている人が目立つ。
なぜ、今もマスクを付けるのか。理由を聞いてみると、「意外な答え」が返ってきて…。
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■「屋外では季節問わず不要」
5月以降、厚生労働省はマスク着用に関して次のようなルールを設けた。「屋外では季節を問わず原則不要(2メートル程度、人との距離が保てず、会話をする場合は着用)」「屋内では距離が確保でき会話をほとんど行わない場合をのぞき、マスクを着用する」。
このルールに則れば、街中を1人で歩く際はマスクを付けなくてもいいということだ。「ノーマスク推奨」から約2ヶ月経った7月に東京・渋谷を訪れた際はマスクを付けて歩く人が多かった。
あれからさらに月日が流れたが、いま街中はどうなっているのか。10月中旬の午前中、東京・新宿と幡ヶ谷の商店街に足を運んだ。
■「マスクは外したいけど…」
この日は朝から雨が降っていて、マスクを付けていると湿気で少々息苦しかった。だが、道行く人のほとんどがマスクで口を覆っており、付けていない人はごくわずか。
30代の男性に今も付ける理由を聞いた。「僕自身は外したいです。でも、周りはみんな付けているので、自分だけノーマスクなのはちょっと…」(30代男性)。一方、50代の男性はマスクを付ける理由をこう語る。
「コロナ対策もありますが、インフルエンザの予防のためでもあります。今年はインフルの感染にも注意しないといけないんですよね? コロナ前も、この時期はインフル予防でマスクを付けていたので今年も同じですよ」(50代男性)。
■マスクを付ける「意外な理由」
「周りが付けている」「感染予防のため」という声は前回の取材でも出ていた。ただ、40代の女性は別の理由を口にする。
「人が少ないところでは外していましたよ。でも、スーパーやデパートに行くと、『マスク着用をお願いします』という張り紙がされています。結局、お店に入る時にするなら付け直すのも面倒なので、ずっと付けるようになってしまいました」(40代女性)。
同じような意見は、幡ヶ谷の商店街でも聞こえてきた。マスクを顎まで下げて歩いていた40代の男性はこう語る。
「夏場にマスクを完全に外していたこともあります。でも、スーパーとかで張り紙を見てバッグから取り出して付け直すのも手間なので、すぐ付けられるようにしています」(40代男性)。
たしかに商店街ではマスクを完全に外している人もいたが、「顎マスク」でいる人も多かった。
■お店で見かける「アレ」
今回の調査の結果、屋外の「ノーマスク」解禁から5ヶ月経っても様々な理由から外すことができない人が多いことが分かった。「マスク着用」という5文字の注意喚起もその一つだろう。
もちろん、お店側は従業員や訪れる客の安全のためにやっているので、その行為を咎めることはできない。厚生労働省のルールでも屋内での着用が明文化されている。
ただ、「屋外はOK、屋内はNG」である以上、完全にマスクを外せない人も多いと感じた。「屋内でもマスク不要」というルールが明文化された時、この状況も変化するのだろうか…。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)