クリミア大橋で大規模火災が発生 両国の歴史的関係と人々の反応を解説
要人たちの主張が食い違い、両国とも混乱の最中にあることが分かる。
■強引に建設された大橋
そんな中で、プーチン大統領はクリミア半島とロシアを結ぶ「クリミア大橋」を建設してしまった。従って、このクリミア大橋はウクライナの人々にとっては「盗まれた土地を無理やりロシアと繋げているようなもの」であり、「ロシアによる侵略の象徴」という意識があるのだ。
こうした背景から、クリミア大橋が崩壊したことは、ロシアとウクライナの紛争に大きな影響を及ぼすものであり、ひとえに「単純な火災が原因だった」と言い難いものとなっている。
■核兵器使用の恐れも…
事実、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、かねてよりクリミア大橋への攻撃を示唆しており、ロシア側もそのようなことが起こった場合には重く受け止めて対応することを主張していた。
爆発物の専門家は『BBC NEWS』に、「火災はおそらくミサイルによるものではない」と語ったが、「下からの計画的な攻撃が原因であった可能性はある」と述べている。
この重要な橋の崩壊が仮にウクライナ側の工作によるものならば、ロシアが核兵器を使用して反撃をする可能性も指摘されており、国際社会にただならぬ緊張が走っている。