事故で骨盤部分より先を失った男性が結婚 寄り添うカップルに多数のエール
なかには、「どうやって愛し合うのか」と質問する心無い人々もいるが…。
事故により、骨盤部分から下を失ってしまった若い男性。繰り返される手術とリハビリテーション中心の生活は大変つらいものだった。
だが彼が頑張れたのは、交際1年半のやさしい恋人がそばにいたから。その後、ふたりが結婚していたことを『NEW YORK POST』『PEOPLE』などが報じ、世間から多くのエールが届いている。
■4トンのフォークリフトの下敷きに
アメリカ・モンタナ州ウィルサル在住のローレン・シャウアーズさんは、今から3年前、ある橋でフォークリフトの作業を行っていたなか転落し、その下敷きになった。当時まだ19歳だった。
医師は救命を優先させ、ローレンさんの骨盤部分より先と右腕の肘から下を切断。それにより彼は、壮絶な闘病生活に入った。だが悲劇にもめげず、持ち前の明るさで積極的にリハビリテーションに取り組み、その様子はメディアでも大きく報じられていた。
■「幸せに暮らしています」と報告
そんななかでローレンさんは、闘病を支えてくれた恋人と2021年2月にめでたく結婚。夫婦はTikTokやYouTubeにアカウントを開設し、3年間の闘病生活やリハビリテーションの様子を57分にまとめた動画をアップして、「今は妻のサビアととても幸せに暮らしている」と報告している。
サビアさんは着替え、車椅子の乗り降り、人工肛門バッグの処理、包帯の交換などを献身的に行っている。
ローレンさんは感謝の気持ちだけではなく、夫、男としての愛情表現も欠かさないようにしているという。だが「どうやって愛し合うのか」という質問だけは、勘弁してほしいそうだ。
■最新技術の義手を作る
実はゲームが大好きだったというローレンさん。慢性的な痛みと闘うためにも、何かに没頭する時間を持つことは大切だと知った。
そこで新しく入居したアパートでは、思い切りゲームを楽しむための部屋を確保。さらに、個々の指がそれなりの機能を果たす最新技術の義手も作ってもらった。「誰かが手を振ってくれたら、僕も手を振って挨拶するからね」と嬉しそうに話している。
■世間から多数の応援メッセージ
ふたりが夫婦として長く愛し合っていくために気を付けていること、それは互いから離れて過ごす時間を意識して持つことだった。一緒に過ごすばかりだと、どうしても「夫が患者で妻が介護者」と意識することになってしまうからだ。
最善の方法を模索しながらも、「私は医療従事者じゃないから、間違ったやり方も多いのかもしれません」と謙虚なサビアさん。懸命に生きているこの夫婦に今、世間からたくさんの祝福と応援のコメントが寄せられている。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)