バイデン米大統領がまた台湾防衛に「Yes」 本当に信じることができるのか
アメリカ・バイデン大統領が米軍の台湾防衛関与にまた「Yes!」と公に発言。反発する中国はこれをどう捉えるのだろうか…。
■政権全体の意見は…
ここで問題になるのは、バイデン大統領の発言はあくまでも個人的発言で、政権全体の意見ではないということだ。当然ながら、軍事介入など重要な政策決定において、側近や周辺などホワイトハウス全体の意見を無視することは簡単ではない。
そうなってくると、このYesは極めて懐疑的と言えるだろう。しかもバイデン政権が再来年以降も続かない可能性もあり、次期政権では全く違う見解が見られるかも知れない。
■中国は米国の矛盾を探っている
今後短期間のうちに中国が台湾へ侵攻することはない。しかし、重要なのは中国はいつでも米国の矛盾を探っており、米国が関与できないと確信すれば、台湾有事のリスクはグッと上がることになる。
今後、この問題でバイデン大統領とホワイトハウスの間で亀裂が深まれば深まるほど、中国は台湾周辺でより過激な行動を取って米国を揺さぶってくるだろう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)