海岸へやって来た高齢男性が海に転落 その理由に感動した人々からコメント殺到
今でも亡き妻に思いを馳せる男性。切なくも変わらない愛情に多くの人が感動した。
いくら会いたいと願っても、二度と会うことのできない亡き人。残された人は天国で幸せに過ごしていることを想像し、見守ってくれていると信じて感謝するしかない。
このたびある夫婦が遭遇した高齢男性との感動秘話を、シンガポールの『AsiaOne』が報じている。
■海岸を歩く高齢男性が…
レクシンダ・ロユパさん(25)とその夫はともにフィリピン人だが、レクシンダさんだけシンガポールで働いており、普段は離れて暮らしている。
その日はレクシンダさんにとって、フィリピンで離れて暮らす夫と久しぶりに再会し、幸せいっぱいの1日になるはずだった。しかしふたりが午前10時頃にチャンギ・ビーチ・パークにやって来ると、岩でゴツゴツした海岸沿いを歩く一人の高齢男性を発見したという。
■「亡くなった妻に花を」
岩場を歩く様子を、心配して見ていたレクシンダさん夫妻。すると案の定、男性はバランスを崩し、海に転落してしまった。夫妻がすぐに駆け寄り救助したものの、男性は転落した際、岩に頭と体をぶつけ数ヶ所から出血しており、夫がタオルを当て応急処置を行った。
レクシンダさんが危険を冒してまで岩場を歩いていた理由を尋ねると、男性は「ここで亡くなった妻に花を贈りたかった」と答えたという。
■今でも妻を大切に
現在74歳になるその男性は、10年前に妻と死別。今でも彼女の写真を財布に入れて持ち歩き、たびたび海に花束を投げ、亡き妻に思いを捧げているという。なお男性に代わって、花束はレクシンダさんの夫が海に向かって投げた。
男性の秘話を聞いて夫婦は感動し、その一部始終をTikTokに動画で公開すると、感動した多くの人たちから瞬く間にコメントが殺到した。
■心からの愛
高齢男性は、夫婦に「ありがとう。本当にありがとう」と繰り返したという。レクシンダさんは「私たちがあの場に居合わせたのは偶然ではなく、彼を助けるためだった」と、特別な使命を感じたそうだ。
続けて「たくさんの愛が詰まった花束は奥さんに届いたことでしょう」と話すレクシンダさんは、動画の最後に「彼は心からあなたを愛している」「早く体の傷が良くなりますように」と綴り、高齢男性と亡き妻へ思いを馳せた。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)