親が目を離した隙に買い物カートから子供を誘拐 横行する人身売買ビジネス
動画には子供だけでなく、財布などの盗難被害のコメントも多数寄せられた。
南アフリカのスーパーマーケットで、夫婦が商品棚を見ている隙に買い物カートから赤ちゃんがさらわれた。同様の事件が多発している南アフリカの現状を、『Mirror』や『Daily Mail Online』などの海外メディアが報じている。
■一瞬でカートから女児を誘拐
南アフリカの大都市のひとつ、ポートエリザベスのスーパーマーケットで、女児が誘拐されるという恐ろしい瞬間が防犯カメラに収められた。
映像では、50代の女がスーパーの冷凍コーナーで、店内を物色するように歩いている。ところが、商品を見ている若い夫婦の背後で買い物カートに座っている女児の前に来ると、突然その手を伸ばした。たった1秒足らずの間に、女は女児を抱きかかえ、その場を去ってしまったのだ。
■「ドッキリだ」と弁明
その後、商品をカゴに入れようと振り返った夫婦が、娘がいないことに気づき大声で助けを求めた。警備員が急いで店のドアを施錠すると、取り乱した父親の前に女児を誘拐した女が現れ、「ドッキリだ」と主張したという。
夫婦は慌てて女児を抱き返し、女は同じくスーパーにいた共犯者とともに、誘拐未遂で警察署に連行された。
■店員による同様の事件も
このような恐ろしい事件が報道されたのは、今回が初めてではない。ほんの2週間ほど前にも、南アフリカの別の女性が、娘がスーパーで見知らぬ男に誘拐された時の防犯カメラの映像をFacebookに投稿して、話題を呼んだ。
女性はすぐに誘拐に気づき、男から娘を取り返すことができたが、女児を誘拐した男はなんとスーパーの店員だったという。
■横行する人身売買ビジネス
南アフリカでは、赤ちゃんや子供の人身売買が大きなビジネスとなっており、誘拐事件が多発している。誘拐された子供たちは、児童労働に従事させられたり、売春行為を強制させられるという。
報道を目にした人々からは「怖すぎる…」「ドッキリだなんて、まともじゃない神経」「どんな状況であれ、子供を失うのは親にとって悪夢だ」と、憤りや恐怖の声が寄せられた。
人身売買は秘密裏に行われる犯罪のため、正確な被害数の把握が非常に難しいとされているが、一刻も早い解決が望まれている。
■女児が買い物カートから誘拐される瞬間
A one-year-old girl was snatched from a trolley at a cash and carry in Cleary Park, Gqeberha yesterday. Security was alerted and the child was found in the store. Police subsequently arrested two suspects. #Kidnappings pic.twitter.com/1ab7MT5PuN
— Yusuf Abramjee (@Abramjee) September 6, 2022
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(文/Sirabee 編集部・広江おと)