台風14号は経験したことのない暴風のおそれ 特別警報発表の可能性も
台風14号は、中心気圧910hPaという、災害史に残る台風に匹敵する危険な勢力で接近・上陸する恐れがある。きょう(土)中の避難が必要だ。
■暴風・高潮・波浪特別警報の可能性
今回の台風は910~930hPa程度で九州に上陸する可能性が高く、大雨、暴風はもちろんのこと、「高潮」にも気を付けて頂きたいです。
近年高潮で大きな被害をもたらした台風として、2013年の台風30号を挙げます。
フィリピンに895hPaで上陸し、約6,300人の死者を出した「ハイエン」という台風です。
この台風では多くの人が、高潮が原因で亡くなりました。
フィリピンでは多くの人が「高潮」という言葉を聞いたことがなく、その危機感が伝わらなかった影響で被害が拡大したとも言われています。
日本とフィリピンではインフラが違いますし、台風の勢力も異なりますから、ここまでの被害になるとは思えませんが、「台風による高潮」のイメージを思い出していただきたくて、今回引き合いに出しました。
■沿岸部はもちろん川のそばでも高潮被害のおそれ
高潮警報の可能性があるのは以下の地域、時間帯です。警報に留まらず、特別警報になる可能性もあります。
高潮は、沿岸部だけなく、川のそばでも注意が必要です。高潮によって海から海水が逆流し、一方の上流からは雨水が流れ下ってきて、川の途中で溢れることがあります。
前回の記事でも書きましたが、大雨、雷、暴風、竜巻、高潮など、ありとあらゆる危険があるのが今回の台風です。ご自身の家は何に対するリスクがあるのかを調べ、考え、きょう(土)のうちにあらゆる対策をとってください。
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(取材・文/Sirabee 編集部・千種ゆり子)