「食欲ない」夏バテを実感する人が続出… 医師が警告する”NGな食習慣”
まだまだ暑さが続く時期。夏バテ防止のために食べたほうがいいものもあるようで…。
9月に入り暑さも和らぎ、夜は過ごしやすくなった。とはいえ、昼間は蒸し暑い日が多い。今年は異例の梅雨明けもあり、夏バテ気味な人も多いかもしれない。
じつは、夏場に体調を崩しやすくなる「NG習慣」があって…。
■夏バテ気味な人は多い
今年は6月下旬に異例の梅雨明けとなり、体感的に夏が長くなった感じだ。9月に入って多少過ごしやすくなったとはいえ、暑くてげんなりしている人も多いのではないか。
ネット上でも、「遅れた夏バテか食欲まじでわかない」「最近食欲があまりなく麺類ばかり食べちゃう」「食欲もないし、寝ても疲れが取れてない」「朝からだるい、食欲ない、夜寝れない」など、夏バテ気味な人の声が多数あがっている。
■夏バテの症状は…
医療法人幾嶋医院・院長で漢方医の幾嶋泰郎さんは夏バテの症状についてこう話す。
「疲れる、だるい、立ちくらみ、食欲がない、便秘や下痢、頭痛、肩こりなどが挙げられます。夏バテの原因は暑さ以外にも湿度や室内外の温度差、熱帯夜の睡眠不足や冷たいものの摂りすぎなどが考えられます」。
暑さが要因の一つであることは間違いないが、誤った生活習慣にも夏バテを引き起こす原因があるようである。
■「冷たいものの摂りすぎはNG」
では、夏バテ対策としてどのようなことに気を付ければいいのだろうか。
「シャワーではなく湯船に浸かる、エアコンが効いた場所では膝掛けや重ね着するなど冷えを予防しましょう。疲れたら無理せず休養し、しっかりと睡眠をとることも大切です」(前出・幾嶋さん)。
暑いとついクーラーをガンガンにして家にこもりがちになり、体が冷えやすくなるので注意が必要だ。また、この時期やりがちな「NG習慣」もあって…。
「 冷たい飲みものや食べものの摂りすぎは控えましょう。暑いからといって冷たいビールを大量に飲んだり、アイスばかり食べたりするのは胃腸機能を弱めて、夏バテをひどくする原因になるのでおすすめできません」(前出・幾嶋さん)。休日になると、昼食や夕食後、夜食にアイスを何本も食べている記者には耳が痛い…。
■ビタミンB1摂取が大切
前出の幾嶋さんに、夏バテ防止のために食べたほうがいいものも聞いてみた。
「ビタミンB群、たんぱく質を摂るようにしましょう。特に、ビタミンB1は糖質の代謝を助けてエネルギーに変える重要な役割を持ち、皮膚や粘膜の健康維持にも欠かせないビタミンです。ビタミンB1が不足すると、糖質がうまくエネルギーに利用されないため、食欲の低下や全身のだるさ、疲れなど夏バテの症状が出てきます。また、心臓の機能が低下し足のむくみがでたり、神経の障害により足のしびれが起きるなど、いわゆる脚気(かっけ)になってしまいます」。
ビタミンB1はよく聞くけれど、何を食べたらいいのだろうか。「豚肉やきのこ類、ナッツはビタミンB1を多く含む食材です。アリシンが含まれるネギや玉ねぎ、ニンニクやニラなどはビタミンB1の吸収を良くすると言われています。白米を玄米や胚芽米にしたり、3食のうち1食をパンにしたりするのもいいと思います」(前出・幾嶋さん)。街中華でよく目にする豚肉、ニラ、ニンニクを使った「スタミナ炒め」は理にかなっているのかもしれない…。
日頃のちょっとした習慣を変えるだけでも、夏バテ防止につながりそうだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人 取材協力/<a href="https://www.ikushima.or.jp/">医療法人幾嶋医院院長・幾嶋泰郎さん</a>)