一度入ると「絶対通過できない」道路、突破法が謎すぎる じつは1つだけ裏ルートが…
高知県で発見した独特すぎる道路案内標識。ガードが堅すぎる「ジグザグ」な経路が、注目を集めているのだ。
■「行き止まり」のジグザグ看板にそんな歴史が…
#びっくり道路選手権
やっぱりこの看板。写真は十数年ぶりに看板に会いに行った際のもの。まだ健在だった。 https://t.co/gEEeE5Ez7z pic.twitter.com/cbiHUjCRs1
— シュピ (@alpharootstudio) August 10, 2022
まずは「県道沿い」にて発見された看板ということで、高知県庁にツイートの写真を確認してもらうことに。
すると、こちらの看板は正確には「町道寺川線」なる道路に設置されたもので、そのため県ではなく、いの町が管理元に当たるという事実が判明したのだ。確かに言われてみれば、看板の「現在地」に当たる位置には「町道寺川線」の名前が記されている。
そこで「いの町 本川総合支所 産業建設課」に、町道寺川線の詳細について尋ねたところ、担当者は「いの町が管理している実延長2,786mの一車線の町道であり、県道40号線(石鎚公園線)と寺川集落とを結んでいる生活道になります」という回答を寄せてくれたのだ。
続いて同看板設置の背景を聞くと、担当者からは「県道40号線は瓶ヶ森等への観光客が多く、地理に不慣れな方が多いため、寺川集落へ間違って入ってくる方がいないように『この看板から先へ進んでも行き止まりであり、目的地にはたどり着かない』と知らせる目的で設置したものと思われます」との回答が。
なお、設置された詳細な時期については不明だが、同看板に「林道寺川上土居線」が描かれていることから、担当者は「同林道が開設した昭和62年(1987年)以降に設置されたものと推測されます」とも補足していた。
■じつは一箇所だけ「裏ルート」があった…!
看板の情報を信じるならば「どこにも抜けられない道路」ということになるワケだが、やはり抜け道などは存在しないのだろうか。
こちらの疑問をストレートにぶつけてみたところ、担当者からは「林道寺川上土居線の先線には、民家および水道施設があるのみの行き止まりとなっており、町道寺川線(看板設置時は町道寺川土居線)の先線は林業用の作業道がありますが行き止まり、林道寺川秋切線の先線にはあめごの養殖場・町営施設の白猪谷バンガロー・吉野川源流モニュメントへの登山口などがありますが行き止まり、町道寺川土居線は防火水槽と民家のみの行き止まりとなっております」という回答が寄せられ、「ここから先は絶対に通さん」というサッカー日本代表のディフェンダーのような強い意志が感じられたのであった。
正に怒涛の「行き止まりラッシュ」と言えるが、そんな脱出不可能な道路にも一点だけ抜け道が…。どうやら右端上部へ向かう順路のみ、林野庁の管轄となる国有林道「自念子林道」(じねんごりんどう)へと通じており、その先は通り抜けが可能なのだが、こちらはあくまで「公衆用道路ではない」ため、いの町の案内としては「通行止め」という表記を用いているそうなのだ。
漫画やアニメの世界では「1%でも確率がある限り、勝負を諦めない」という熱い展開が鉄板となっているが、全方向が行き止まりとなった道路に遭遇した際も、やはり「諦めない心」が大切になってくるのかもしれない。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)