70の「ゴースト看護大学」を摘発 政府は今後も厳しい監視を約束
インドの看護大学200校を抜き打ち検査した結果、70校の違法運営が発覚した。
インドの中央に位置するマディヤ・プラデーシュ州(MP州)の6つの地区で、看護大学の違法運営が発覚した。現地メディアである『Hindustan Times(HT)』が16の看護大学を実際に訪問して調査したことを報道した。
■200の大学に視察団を派遣
地元ソーシャルワーカーであるハリオーム・サフーさん(50歳)は、2021年6月、マディヤ・プラデーシュ州にある63の看護大学の違法な運営を停止するよう申し立てた。それにより、法学生協会は今年3月に医師と看護婦からなる10名の委員会を結成し、3月17日から4月27日の間に約200の看護大学の視察を行った。
その結果、70の大学が設備の不備や規定違反により登録を取り消された。
■登録を取り消された大学の内情
マディヤ・プラデーシュ州の453の看護大学では、3年間の一般看護学科および助産学科に合計8万5000人の学生が在籍している。授業料は毎年6万ルピーから8万ルピー(10万円〜13万円)に及ぶ。
専門家によれば、これらの看護大学は1.8万ルピーから2.4万ルピー(3万円〜4万円)で学位を提供し、学生は授業に出席することなく試験を受けることができるのだという。
内部告発者であるアシーシ・チャトゥルヴェディさんによると、「これらの看護大学は、単に学位が欲しいだけの学生をターゲットにしており、多くの大学が紙面上だけで運営している」と語った。