40℃の猛暑地、熊谷市で… エアコンに付けた「4文字」のサービスが大盛況
40℃近い暑さを記録する埼玉県熊谷市。同市の熱中症対策は驚くべきもので…。
連日、日本各地でうだるような暑さに見舞われている。その中でも、埼玉県熊谷市は最高気温が40℃近くを記録するなど、「灼熱の地」と形容しても過言ではない。
そんな同市がエアコンに画期的なサービスを導入していて…。
■一部の自治体でスタート
3日、熊谷市は最高気温が38.9℃を記録した。全国各地で猛暑日を記録しているが、同市の暑さは群を抜いている。そんな暑さ対策の一環として、熊谷市は今年画期的なサービスを導入した。
エアコンのサブスクである。そう聞いてもあまりピンと来ない人もいるかもしれない。エアコンのサブスクは、環境省が熱中症で亡くなる人の多くが屋内でエアコンを使っていない状況だったことを受け、今年からモデル事業として一部の自治体でスタート。
その一つである熊谷市は、6月から65歳以上の高齢者がいる世帯などを対象に最新のエアコンを5年間月額1,800円もしくは1,900円で使える事業を始めたのだ。熊谷市役所に話を聞いたところ、驚きの反響が明らかになったのだ。
■サブスク導入の経緯
まずは、エアコンのサブスクを導入した経緯を尋ねた。「熊谷市では様々な熱中症対策を行っており、近年熱中症疑いの搬送者は減少傾向にあります。しかし、昨年度は搬送者が88名おり、そのうち高齢者が約6割を占めておりました。高齢者の方々に焦点を当てた熱中症対策が課題の一つでしたが、今回環境省がエアコン普及のモデル事業の公募を行っていたため応募し、採択に至りました。市民の方とパナソニックが契約し、高性能な省エネエアコンをご利用いただけるサービスです」(熊谷市役所 環境政策課)。
月額2,000円以内でハイスペックなエアコンを利用できるのはなんともありがたい限り。
■予想を上回る応募
応募は5月17日時点で締め切ったそうだが、予想を上回る応募があったという。
「用意させていただいた175台のエアコンに対し、444件の応募がありました。倍率としては2.53倍となります。応募要件として65歳以上の方がいる高齢者世帯、または18歳以下の方がいる子育て世帯とさせていただきました。応募者の割合は、444件中308件(69.4%)が65歳以上の高齢者世帯となっており、136件(30.6% 年齢不明者を含む)が18歳以下の方がいる子育て世帯となっております」(前出・熊谷市役所 環境政策課)。
■驚きの機能も…
前出の熊谷市役所 環境政策課に、実際に利用した人からの反響を尋ねた。「年金で生計を立てられている方からは『1回で大きな支払が発生するわけではないので大変助かる』というお言葉をいただいております。エアコンの使用状況がスマートフォンのアプリで確認できるようになっており、離れて住んでいるご家族が暑い日にきちんとエアコンを使用しているか分かると大変ご好評です」(前出・熊谷市役所 環境政策課)。
エアコンのサブスクが広く普及すれば、夏場の不幸な事故を大幅に減らすことができるかもしれない。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)