口を開けながら食べるとより美味しく感じる? 「クチャラー」に仰天メリット判明
周囲への気配りが要らない場所で、一度くらいは試してみてもいいかも…。
口を閉じながら咀嚼するのは、とても大切な食事のマナーだ。それをしない、いわゆる「クチャラー」はとにかく嫌がられる。
ところが味を楽しむ能力という点では、なんとクチャラーに軍配が上がるとのこと。ある有名大学の驚きの研究発表を、イギリスの『Metro』『The Guardian』などが報じている。
■従来の食事マナーを覆す理論
ほとんどの人は「口を開けて物を食べるのはお行儀が悪い」と、子供の頃に教わるだろう。そして時には厳しく直され、それを守って大人になっていく。
ところがこのほど、イギリス・オックスフォード大学で実験心理学者の教鞭をとるチャールズ・スペンス教授とその研究チームが、従来の食事マナーを覆すことになる仰天の理論を発表した。
■口を開けるメリットとは
世間を唖然とさせた新しい理論とは、「口を開けながら食べたほうがおいしく感じられる」というも。口を開けることで気体状の揮発性有機化合物が放たれ、それが鼻の奥に届くと嗅覚ニューロンが刺激されるという。
つまり「クチャラー」は、味覚と嗅覚の両方で味を楽しんでいるというのだ。
■嗅覚が果たす役割は大きい
考えてみれば、私たちが何かを味わうときに使うのは舌だけではない。盛り付けや彩りが美しいフランス料理、さらに器まで美しい和食などは、視覚にも大いに訴えかけてくる。
また、ワインを口に含む前にグラスをゆらゆら回転させ、香りを楽しむ人は多い。確かに嗅覚は大切な役割を果たしており、一流シェフやソムリエに鼻が悪い人はいないという。
■「本当においしく感じられる」
マナーなどキッパリ忘れて、「今日からは口を開けながら食べることにしよう」と言う人はなかなかいないだろう。しかし論文の責任者であるスペンス教授は、「本当においしく感じられます」と絶賛している。
周囲への気配りが要らない場所でなら、一度はその方法を試してみてもいいかもしれない。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)