「娘はトランスジェンダー」と親戚に発表 性別違和を感じる子に両親ができること
家族の温かいサポートを賞賛する声もあれば、人生を決断するには「幼すぎる」と懸念の声も。
自分の息子が「女の子として生きたい」と告げた時、家族はそれをどう受け止めればいいのだろうか。トランスジェンダーの子供のために「性別お披露目パーティ」を開いた家族が、『Mirror』や『Metro』などの海外メディアで報じられた。
■「私は男の子じゃないみたい」
カナダに住む8歳のエラ・スコットちゃんは、男の子として誕生したが、普段から女の子用のおもちゃで遊び、スカートをはくことを好んだ。
両親は、エラちゃんがまだ幼いことから、こうした行動を一時的な物かもしれないと考えたそうだ。それでもエラちゃんが自分らしく生活できるよう、トランスジェンダーについて説明する本を見せた。
エラちゃんはその本を読んで、「私は男の子じゃないみたい。心の中では自分が男の子だっていう気がしないの」と話し、トランスジェンダーというアイデンティティについて受け入れる姿勢を示したという。
■「性別披露パーティ」を企画
両親は、エラちゃんのことを地元の心理学者に相談したり、女の子として新しく始められるよう学校を変えたりと、心地よく生きるための協力を惜しまなかった。
さらにエラちゃんのために「性別披露パーティ」を企画した。これは、子供の性別を友人や親戚の前で発表する海外では人気のイベントで、通常は子供が生まれる前に行われる。
■家族の愛を賞賛する声
トランスジェンダーという性別を発表したエラちゃんを、親戚一同は温かく受け入れ、母親は「家族がエラにとって安心できる場所」であることを心から喜んだ。
この報道を見た人々からは、「美しい話。家族の愛に畏敬の念を覚える」「彼女の笑顔はとても幸せそう」「子供の話をきちんと聞く、素晴らしい母親だね。この家族がいつまでも幸せでありますように」と、エラちゃんへの家族のサポートを賞賛するコメントが寄せられた。
■一方で「幼すぎる」の声も
一方で、「親はすぐにアイデンティティを決めつけたがるが、子供が十分な情報を得た上で自分で判断できるまで待ったほうがいい」「8歳の自分の考えなんか全く覚えてない。その後の人生全部に関わる決断ができるとは思えない」という声もある。
トランスジェンダーというアイデンティティを与えるには、エラちゃんが幼すぎることを懸念する意見も多く見られた。とはいえ子供の葛藤に、家族からの温かいサポートは欠かせない。対話を怠らず、子供が快適に過ごせるよう努力が必要だ。
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(文/Sirabee 編集部・広江おと)