花火が観客に向けて暴発され姉弟2人が死亡 由緒ある式典が悲惨な事故に
楽しい夏のお祭りが、一瞬にして悪夢に変わってしまった…。
いよいよ夏本番、連日各地で猛暑が続いているが、新型コロナの影響でここ数年は中止となっていたお祭りや花火大会も、今年は開催する地域が多いという。
そんな中、このたびフランスのある式典で花火による死亡事故が発生した。イギリスの『The Sun』やアメリカの『TMZ』などが報じている。
■1790年から続く伝統の式典
事故は今月14日の午後11時頃、フランスの西部に位置するメーヌ=エ=ロワール県・ショレで開催された「バスティーユ・デー(パリ祭)」で発生した。
これはフランス革命のはじまりを記念し、1790年から行われている由緒ある式典で、この日はフランス各地で1日中花火が打ち上げられるという。
■観客らはパニックに
そんなバスティーユ・デーで、打ち上げられたロケット花火が観客席に飛び込み、そこで大爆発するという痛ましい事故が起こった。
現場で撮影されたという動画では、最初のうちは夜空に向け花火が美しく上がっていたものの、途中から低い位置で暴発した様子が確認できる。
撮影者によると、観客らはパニック状態で泣き叫びながら逃げまどっていたという。
■「脚が吹き飛ばされた人も」
ショレ警察署の発表によると、この事故により爆発地点から約46メートル離れた場所で花火を眺めていた、7歳の男の子とその姉(24)の2人が死亡。親戚の29歳の男性もやけどを負い現在入院中のほか、7人が重軽傷を負った模様だ。
目撃者はメディアの取材に「心肺蘇生法を受けている女性や、脚が吹き飛ばされて倒れている人もいた」と明かし、事故の深刻さを伝えた。
■過失致死の可能性も
警察はその事故で、当日使用された花火を打ち上げるための機器を全て押収。また式典の管理体制についても安全対策上の不備はなかったか、過失致死罪の可能性も視野に入れ、調べを続けている。
なお、この事故では15台の消防車両と70人の消防隊員が駆け付け、消火活動や負傷者の手当てを行ったと伝えられている。幼い子供を含めた多数の犠牲者に、世界中からたくさんの追悼の意や、回復を願う声が届いているという。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)