世界を震撼させた安倍元首相の死去 日本に残した外交安全保障的な遺産とは

安倍元首相によって日本の国際社会での立場は良くなった。総理として2期9年近く務めた功績は計り知れず…。

■実現した集団的自衛権の行使

さらに、安倍氏の功績で忘れてはならないのが集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更だ。

日本への直接的な攻撃に対して最小限の武力行使しか許されなかった自衛隊は、親密な他国が攻撃を受けた場合でも、①日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由と幸福の追求権が根底から覆される明白な危険がある、②日本の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない、③必要最小限の実力行使にとどまる、という3条件をクリアすれば集団的自衛権を行使できるようになった。


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■外交・安全保障上の大きな財産

歴代政権は憲法上の制約からそれはできないとしてきたが、中国の台頭や科学技術の発展など日本を取り巻く安全保障環境の変化を柔軟に的確に捉えた安倍氏の判断だった。

こうした安倍氏の功績は、日本の外交・安全保障上の大きな財産といえるだろう。

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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中

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