携帯電話を発明した93歳エンジニアの意外な助言 長時間使用者に「人生を取り戻せ」
発明者の助言を受けて、たまには携帯電話を置く時間をつくるのもいいかもしれない。
休日の貴重な時間を携帯電話の画面を見続けることだけに費やしてしまい、後悔したことがある人は少なくないだろう。携帯電話の発明者が『BBC Breakfast』に出演し、携帯電話を使いすぎている人にあるアドバイスを送った。
■携帯電話の父
マーティン・クーパーさんは、1970年代に世界で初めて携帯電話を開発したアメリカ人のエンジニアだ。現在では、その功績をたたえて「携帯電話の父」と呼ばれている。
93歳になったクーパーさんは、イギリスの情報番組『BBC Breakfast』に出演した際、書籍に囲まれた部屋で「私の携帯電話の使用時間は、生活の5%にも満たないと思う」と告白した。
■「人生を取り戻せ!」
同番組の女性インタビュアーが「私のように、携帯電話を1日に5時間以上も使用している人々についてはどう思いますか?」と尋ねると、クーパーさんは「本当に? 本当に1日に5時間も使ってるの?」と非常に驚いた様子を見せた。
そして、笑いながら「Get a life! (人生を取り戻せ! )」とアドバイスしている。
■「あなたのせいで…」の声も
クーパーさんとインタビュアーのこのやりとりを見た人々からは、「昨日は16時間も使ってた…」「携帯電話を使用せず20年暮らしているけど、全然恋しくない」など、携帯電話の長時間使用することに嘆く声や否定的な声が寄せられた。
一方で、「携帯電話中毒の私だからこそ、このインタビューに出会った」「アドバイスしてるけど、あなたのせいで世界がこうなったんだよ…」と自分やクーパーさんへの皮肉る声もある。
■日本の20代は1日4.8時間使用
クーパーさんは、1日に5時間も携帯電話を使用するインタビュアーに対して驚いていたが、日本の若者の間では特に珍しいことではない。
2020年に総務省が行った調査で、20代の人々は休日に4.8時間以上も携帯電話を使用していることが明らかになった。睡眠時間を7時間とすると、起きている時間の3分の1は携帯電話の使用に費やしていることになる。
クーパーさんのアドバイスのように「人生を取り戻す」には、少しの間、携帯電話を手放してみる必要があるのかもしれない。
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(文/Sirabee 編集部・広江おと)