睡眠時の体勢で夢が変化? 専門家が「仰向けはおすすめしない」理由は…
あなたは最近、悪夢で目が覚めるということが増えていないだろうか。
恐怖に満ちた恐ろしい夢、不安で胸がざわつくような夢、そして素敵な異性が出てくるちょっとセクシーな夢。その多くが、寝るときの体勢の影響を受けているということをご存じだろうか。
このほどイギリスの『Daily Star』が、これを知れば悪夢から解放されるかも…という興味深い話題を伝えた。
■体の向きが夢に影響
香港樹仁大学の准教授であるカルヴィンカイ=チン・ユー(CalvinKai-ChingYu)博士は、ズバリ「仰向けはあまりおすすめしない」という。
「悪い夢をみる確率が上がり、たとえ楽しい幸せな夢を見ても、うまく思い出せないことがほとんどだ」というのが理由だそうだ。
さらにトルコ・ヴァンユズンキュユル大学のメフメット・ユセル・アガルグン教授は、「右を向いて寝ると安心感に包まれる夢を見る確率が、そして左を向いて寝ると不安で胸がざわつくような夢を見る確率が上がる」と指摘している。
■過去にも同様の指摘が
過去には『LADDERS』というメディアが、学術誌『Psychology Today』に寄せられた論文を元に、睡眠時の体勢について同様の話題を伝えていた。
睡眠の専門家で臨床心理士のマイケル・J・ブレウス博士は、論文のなかで「健康な体を手に入れるためには睡眠の質の改善が重要」と訴えており、左を向いて寝ると悪夢を見る確率が上がると示していた。
■仰向けかうつ伏せか
ブレウス博士によると、上を向いて寝ることは健康面ではベストポジションであるものの、もしも悪い夢を見てしまった場合、そこからなかなか抜け出せないという特徴があることを指摘した。
一方、うつぶせが好きな人は記憶に残る鮮明な夢を見る傾向があり、体が受けている圧力が影響してか、性的な夢や体を拘束される夢を見る確率も上昇するそうだ。
■高血圧の薬が原因になることも
また現代は、夜中にいきなり覚醒してしまう人が急増。ストレス、カフェイン、大量飲酒、眠る直前の仕事、怖い映画の鑑賞など原因を自覚している人も少なくないが、それでも悪夢はつらいもの。もしも怖い夢が続くようなら、体の向きを意識してみるのも方法かもしれない。
なお、ハーバード大学の研究チームは「高血圧を治療するβ遮断薬では、悪い夢を見る確率が上がる。その場合は投与量や種類の変更を医師に相談して」と助言している。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)