謎の「うず巻銀河」がニュージーランドの夜空に 驚きの天体ショーに人々は仰天
ニュージーランドの星空を観察するSNSのコミュニティで、これはさっそく大きな話題に。
ニュージーランドで6月20日、夜空に青い光からなるうず巻銀河のようなものが観測され、人々を仰天させた。 『SKY NEWS』『NEWS 7H』『Mirror』などが次々と報じ、話題は世界に拡散中だ。
【写真】まさに渦巻銀河の形。ニュージーランドで驚きの天体ショー
■星空ガイドの男性の元に…
ニュージーランド南部のスチュアート島で現地時間の20日午後7時25分頃、アラスデア・バーンズさんという男性の元に、友人から「今すぐに空を見て!」とのメッセージが飛び込んだ。
バーンズさんは『Twinkle Dark Sky Tours』という星空観測ツアーのガイドをしており、天文学、星に関する専門家だ。
■ゆっくりと流れて消える
バーンズさんはさっそくベランダに飛び出し、仲間とともに夜空を見上げた。するとそこには、巨大な青い光の渦巻きが。驚きと興奮のなかで必死に写真を撮影したそうだ。
『The Guardian』の取材に応じたバーンズさんは、「その渦巻はゆっくりと夜空を横切るかのように流れていきました。かなり不気味な感じでした」と答えている。
■「説明できる」と物理学者
この件は、ニュージーランドの星空を観察するSNSのコミュニティで、さっそく大きな話題になった。
「エイリアンがロケットでやってきたのか」「夜空を照らす新しいライトかも」「ブラックホールが存在する予感」と大騒ぎになったが、そこに物理学者でオークランド大学のリチャード・イースター教授が登場し、議論の流れを変えた。
「とても奇妙な現象ですが、じつは簡単に説明できます」というのだ。
■ファルコン9が関与か
イースター教授は、グローバルスターのDM15衛星を搭載した「SpaceX」のファルコン9ロケットが、アメリカ・フロリダ州のケープ・カナベラル宇宙軍基地から打ち上げられたことについて言及し、「原因はそれでしょう」と述べている。
衛星切り離しの際、水と二酸化炭素を含む排気ガスが回転によってスプリンクラー状に放たれ、それを太陽光が照らしたのだろうとの説明もしている。
なお、2009年のロシアのミサイル発射でも、ノルウェーで同様の現象が目撃されていたという。
■ニュージーランドで驚きの天体ショー
@Alasdair_Burns saw this beautiful rocket exhaust spiral in the sky over Stewart Island this evening #space #SpaceX #NewZealand pic.twitter.com/Gv2XpcK3Ii
— Alasdair Burns (@burns_alasdair) June 19, 2022
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)