親の虐待疑った店員が「助けが必要?」のメモを見せ… 子供がうなずき通報に成功
子供は自ら虐待の被害を訴え出ることが難しい。周囲の大人が気づき、うまく聞き出すことが重要になる。
親によるわが子への冷酷な虐待。年齢が上がっても恥ずかしさが働き、また叱られることを恐れ、誰にも相談できないままじっと耐えてしまう子も多いという。
そんな中、レストランのウェイトレスが機転を利かせ、1人の少年を虐待から救ったことを『The World News』『WESH2 News』などが伝えている。
■育ち盛りの子が注文せず…
アメリカ・フロリダ州オーランドにあるレストラン「Mrs. Potato」でウェイトレスをしているフラヴィアン・カルヴァルホさんは、昨年1月に来店した親子が、小学生であろう息子に料理を注文させないことを不思議に思ったという。
ひょっとしたら食べたい料理がないのかと思い、再び尋ねたところ「要らない」とぞんざいな答えが返された。
■「助けが必要かしら?」
フラヴィアンさんは気にしてよく見てみると、その少年は痩せて額に大きな傷があり、目の横や腕にもアザがあった。
虐待や家庭内暴力を疑い、スケッチブックとペンをとると「助けが必要かしら?」と書き、少年だけにわかるような角度でかざした。これに少年はうなずき、フラヴィアンさんはただちに警察へ通報したという。
■拷問のような虐待
少年と当時4歳の妹は警察官に保護され、治療や検査のため病院へ。少年は11歳だったが痩せて小さく、満足に食事を与えられていない可能性があった。
少年は「拳で殴られ、手錠をかけられたこともある」「足首と首ヒモで縛られてドアのところに逆さ吊りにされた」とも打ち明け、継父のティモシー・リー・ウィルソン(当時34)と実母のクリスティン・スワン(当時31)は、虐待および育児放棄の容疑で逮捕・起訴された。
■兄妹のため募金が始まる
このほど裁判が開かれ、両被告の有罪判決が確定。具体的な量刑は8月に言い渡される予定だ。
機転を利かせたフラヴィアンさんは警察から大きく称えられたが、彼女は親が犯罪者となった少年と妹の今後を心配し、クラウドファンディングにページを開設。幼い2人をサポートするため募金への協力を懸命に呼び掛けている。
子供は自ら虐待の被害を訴え出ることが難しい。周囲の大人が気づき、うまく聞き出してあげることがとても重要になるという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)