脊椎形成不全の胎児をお尻だけ子宮から出し手術 母体に戻され11週間後に出産予定
胎児手術で子宮に切り込みを入れることで流出する羊水は、温めた生理食塩水で補われるそうだ。
■胎児手術でお尻だけ外へ
手術は全身麻酔下で実施され、帝王切開で開腹。子宮に切り込みを入れ、胎児のお尻だけを母体の外に出した状態で、背中下部にある第二腰椎の病変部分を可能な限り修復した。
その後、胎児をジェイデンさんのお腹の中に再び戻し縫合、十分に成長する37週を待って帝王切開で再度出産の予定だという。
術後、胎児はお腹の中で強く足をけるようになり、脳の形成異常にも改善の兆候が見えているという。医師たちは「18歳まで理学療法を受ける必要はあるが、ほぼ問題なく歩けるようになるだろう」と考えているそうだ。
■羊水はその後どうなった?
ジェイデンさんは、術後に絶対安静の状態でベッドに横たわりながら、手術について語った動画をTikTokに投稿した。動画は大きな反響を集め、「手術のあと羊水なしでどうやって赤ちゃんは生きていけるのか」など生命の神秘に関する質問が多く寄せられた。
後日、ジェイデンさんは動画をさらに投稿し、「子宮に切り込みを入れた時に破水しているので、お腹を閉じる前に温めた生理食塩水が充填されました」と説明した。
高額かつ早産などの危険を伴うことや、倫理的な問題から標準治療とはなっていない胎児手術だが、一つの選択肢として検討する人が増えるかもしれない。