自然妊娠をあきらめ妹に代理母出産を託した女性 直後に姉妹そろって妊娠・出産へ
母親にとっても胎児にとっても命がけの妊娠・出産。しかし、幸せな奇跡が起きることも…。
医療が発展した現代でも救えない命があり、世界では年間35.8万人、毎日約1,000人の女性が妊娠や出産が原因で亡くなっている。赤ちゃんも同様で、日本では毎年約2%、約50件に1件の割合で死産となっている。
そんな死産の苦しみを何度も味わってきた女性に、このたび奇跡が起こったことをイギリスの『Mirror』や『Metro』が報じている。
■「妊娠がこんな悲しいものだとは」
話題となっている女性はマーゴさん(43)。夫のイアンさん(50)とは2012年に出会って交際に発展し、2014年に住まいを構えると子作りに励んだという。
しかし、「子供を持つことがこんなにも難しく、またつらく悲しいことだとは想像していませんでした」と話しているように、夫婦の日々は約6年間にわたり、苦しみと悲しみに満ちたものとなってしまった。
■計7回の死産と流産を経験
マーゴさんはイアンさんと出会う前の1997年、当時交際していた男性との間に子供を妊娠するも、27週で出産を迎える事態になり、赤ちゃんは12時間しか生きられなかった。
そしてイアンさんと結ばれた後も、5回の流産を経験。さらに2回の死産のうち、妊娠41週まで生きた男の子は、悲しみのなかでオリヴィエくんと名前も付けられた。その翌年も妊娠したが再びの死産で、夫婦は子作りを諦めることにしたという。
■「私が代理母に」と驚きの提案
産婦人科でもさまざまな検査を受けたが、なぜマーゴさんが死産や流産を繰り返してしまうのか、原因は分からなかった。
それからしばらくして、マーゴさんとイアンさんは親族が集まった会食の席で、2回目の死産を報告。すると妹のミーナさんから、こっそりと「私が代理母になるのはどう?」という提案があったという。
■約640万円をかけ体外受精
ミーナさんは、マーゴさんが少女の頃に養子として彼女の家庭に迎えられたが、ふたりは本当の姉妹のように仲良く育った。その提案があったときの心情について、マーゴさんは「感激し、涙を流しながらミーナを抱きしめました」と話している。
日本円にして約640万円をかけ、ついに3回の体外受精の試みが始まった。そんなあるとき、ミーナさんは「不思議な夢を見たの」と告白。クリスマスツリーの横に立つ彼女とマーゴさんは、共にお腹が大きかったというのだ。
■なんと姉妹は共に妊娠
そして、体外受精でできた受精卵を代理母となるミーナさんの子宮に移植するプロセスも、無事に成功。すると間もなくして、なんとマーゴさんの妊娠が判明した。
ふたりとも経過は順調で、2020年6月16日にミーナさんがソフィア・グレース・シェルドンちゃんを出産。そのわずか4日後に、マーゴさんがオースティン・オリビエくんを帝王切開で出産した。
マーゴさんとイアンさんは「私たちは一生ミーナに感謝し続けます。これ以上の幸せはないくらい、今の私たちは幸せで満ちています」と話している。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)