13歳少年が1歳女児を誘拐し殺害 自分と家族に屈辱与えた男への報復で
事件の4日前、少年およびその家族は女の子の父親から暴力を振るわれていた。
精神面が成長しきれていない少年少女は、非日常の出来事に動揺しやすく、ときには衝動的に事件を起こしてしまうこともある。インドで起きた悲劇的な誘拐殺人事件の話題を、『Times of India』『Deccan Herald』などが伝えた。
■学校の水槽に女の子の遺体
ウッタルプラデーシュ州ラクナウのセアプールという町で15日、ある学校の水槽から1歳の女の子の遺体が引き上げられた。
13歳の少年が両親に付き添われながらセアプール警察に現れ、殺人事件を起こしたと自首。その説明に従い学校の水槽を確認したところ、全裸の女の子が溺死していたという。
■容疑者の心には強い恨み
誘拐殺人、死体遺棄および証拠隠滅などの容疑で逮捕された少年は、警察に犯行動機について尋ねられると、女の子ではなくその父親に強い恨みを抱いていたことを話した。
事件の4日前、女の子の父親から平手で顔を叩かれたといい、少年の家族も公衆の面前でその男に罵倒されたうえ暴力をふるわれ、ひどく屈辱的な思いをしたという。
■女の子の両脚に重石のレンガ
少年は女の子を抱き抱え、壁をよじ登って誰もいない日曜日の学校に侵入。証拠隠滅のため女の子が着ていた衣服をはぎ取ったうえ、両脚に重石のレンガを結びつけて水槽の中に投げ込んでいた。
警察は、事件に大人が関与している可能性もあるとして近隣住民に聞き取りを実施したが、現時点でそうした証言は得られていないという。
■注目される少年の心の闇
警察は、少年が家族と自分を苦しめた男に報復しようと事件を起こしたとみている一方、少年が心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症している可能性についても説明している。
現在、小児精神科医との面談が進められているが、そもそも少年が男に叩かれた原因は何だったのか。裁判の行方には大きな注目が集まりそうだ。
・合わせて読みたい→夫と義両親が「なぜ男児を産まない」と強迫 モラハラに絶望した女性が娘を殺害
(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)