食品の「栄養成分表示」を読めないアメリカ人 正しく判断できた割合はわずか9%
アメリカで肥満と糖尿病の問題が深刻化。最も栄養価の低い食品を「健康的である」と判断する人も…。
アメリカ人のうち、食品のラベルなどに印刷されている栄養成分表示を正しく読み取れるのは、ごくわずかだという。『Dailymail』『Express Digest』などの海外メディアが報じた。
■肥満や糖尿病を避けるため…
アメリカ人は、国民の間に広く蔓延している肥満と糖尿病の流行を抑えるため、しばしば健康的で栄養価の高い食品を摂るように勧められることが多いという。
しかし研究者たちは、現実には多くの人々が食料品店の陳列棚の中から、健康的な食品を特定できないことを発見した。
■栄養価の低い食品を「健康的」
消費者調査プラットフォーム『Attest』の調査チームによると、ある食品に対して健康や栄養面などすべての選択肢が提示されている場合、どの商品が最も健康的かを判断できるのはたったの9%にすぎないという。
さらに困ったことに、人々の13%は最も栄養価の低い食品を、「最も健康的である」と判断しているというのだ。
■消費者に誤解与える表現
専門家いわく、多くの人は「全粒粉入り」「低カロリー」などといったラベルやパッケージの表示に目を取られている。背面にある栄養成分表示については気にしないか、全く読み取れていないという。
ほかにも「ナチュラルフレーバー」「オーガニック」といった表現も同様であり、AttestのCEOであるジェレミー・キング氏は「こうした表現はどの製品が健康であるかについて人々を誤解させる可能性がある」と述べている。
■日本人も要注意
米国疾病予防管理センター(CDC)によるとアメリカ人の42%は肥満であり、70%以上が肥満予備軍とされている。また、10%は糖尿病に苦しんでいるという。
日本人の肥満率は、アメリカと比べれば低い。しかしインスリンを分泌する能力が欧米人と比べると低いため、糖尿病になりやすいとも言われており、予備軍も含めると5、6人に1人は罹患しているとも言われている。
健康的な生活を送るためにも、栄養成分表示をしっかり確認することはもちろん、耳障りのいいフレーズにだまされないよう日頃から注意をする必要があるだろう。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)