ロシア軍に母を殺害された少女が天国に手紙 「最高の9年間をありがとう」に世界が涙
母親への精一杯の愛と感謝がつづられた少女の手紙に、「悲しすぎる」と涙する人も。
ますます激化する、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻。世界がウクライナに援助の手を差し伸べているものの、解決には遠い印象だ。
そんな中、ロシア軍に母親を殺害された少女の手紙が公開され、世界中の人々を怒りと涙に包んだ。イギリスの『Metro』や『The Sun』が報じている。
■親子が乗った車が標的に
手紙は今月8日、ウクライナの元内務副大臣である、アントン・ヘラシュチェンコ氏によって、ツイッターで共有された。
ウクライナの首都キーウの北西に位置するボロディアンカという街で、今年の2月末に悲劇は起こった。ロシア軍が街を襲撃している際に、親子が乗った1台の車が標的になったという。
■母親を娘の目の前で殺害
車内には母親と9歳のガリヤちゃんという少女が乗っていたが、ロシア軍はガリヤちゃんの目の前で、母親のみを殺害した。
そして、この悲劇から約2週間後の3月8日、ガリヤちゃんは自身のノートに母親に宛てた手紙をつづったという。
■「天国で幸せになって」
手紙は「ママ、この手紙は3月8日のプレゼントです」といった文言から始まっている。そして「人生で最高の9年間をありがとう。産まれた時から、ずっとあなたに感謝しています。世界一のママ」と、大好きな母親へ感謝の気持ちが込められていた。
さらに「一生忘れません。ママは天国に行けますように。そこで幸せになってください。いつか天国で会いましょう」とも書かれており、世界中の人々を涙させた。
■遺体の数は把握しきれず
ロシア軍はキーウに近いブチャやボロディアンカを襲撃したが、遺体のほとんどは至近距離から撃たれており、また背中で手を縛られたうえで殺害された遺体も少なくないことがわかっている。
ブチャでは約300人の遺体が発見されているが、ボロディアンカではそれを上回るとの報道も。多くの人々は家族が無事生きているかさえも知ることができず、瓦礫だらけの一帯に、なおも多くの犠牲者が埋まっていると考えられている。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)