排泄物まみれのアパートの一室で裸のまま放置… くる病や栄養失調の子供4人が保護
子供たちは年齢のわりに、体がかなり小さいという。育児放棄の両親に、厳しい処罰を求める声も上がっている。
カザフスタンのアパートの一室で発見された、4人の子供たち。不衛生な環境で暮らし、栄養失調に陥っていることは明白だとして、その哀れな姿が世間に衝撃を与えている。イギリスの『Daily Star』が報じた。
■歩行も会話も困難
このたびカザフスタン北東部に位置するパヴロダル市で、あるアパートの一室から裸の4人の乳幼児が発見され、当局に保護された。
子供たちは7、5、4、3歳で、ひどい栄養失調に加えて病気を患っており、歩くことも話すこともできない状態だった。室内にはゴミや残飯、使用済みのオムツや排泄物が散乱していたという。
■劣悪な住環境
発見に至った経緯は、アパートの隣人から警察になされた「怒鳴り声やけんかをしている声がする」という通報だった。
職員が駆け付けたとき、該当の部屋からは何の物音もしなかったが、部屋の中には不衛生で劣悪な環境下で暮らす両親と子供たちがいたという。
警察は地元のボランティアに連絡し、生活必需品や食料品、衛生用品などの手配を依頼したそうだ。
■くる病も発症の子も
ボランティアとしてその部屋に入ったリュドミラ・ビリニーナさんは、発見当時の様子について「至る所に糞便や尿があり、たくさんのハエがそれにたかっている状態でした。強いショックを受けました」とメディアに明かしている。
子供のうち1人の女の子は、栄養失調からお腹がかなり膨れあがっていた。また、別の2人は骨格が変形する「くる病」を患っていたという。
家族はさらに新型コロナウイルスにも感染しており、「家には全く食料品がなく、少なくとも3日間、何も食べていない様子でした」と話している。
■身分証明の術もなく
子供たちと母親は救急隊員によって病院へと運ばれ、現在は健康状態のチェックや病気の治療を受けている。
しかし調べを進めると、出生届が提出されなかったのか、子供たちの身分を証明する書類が存在せず、病院の診察や健康診断を受けていないことも判明した。
また一家は長期間外出もせず自宅に引きこもっており、子供たちは人との接触にひどく怯えている様子だという。ビリニーナさんは、「行政が、両親から子供たちの親権や養育権をはく奪することを検討するのではないか」と話している。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)