ダウン症の少女へのいじめを知った欧州大統領 手を引き一緒に登校する姿に称賛

いじめに悩む人は多い。ある大統領は、見て見ぬふりをしなかった。

2022/02/17 06:30

小学校

「障害を持った少女が学校でいじめを受けている」と知った、北マケドニアの大統領。その後にとった行動に世界中から称賛の声が相次いでいることを、アメリカの『KCCI』やイギリスの『Daily Mail』が報じている。


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■いじめに胸を痛めた大統領

東ヨーロッパのバルカン半島に位置する、北マケドニアのステボ・ペンダロフスキー大統領(59)が、注目を集めている。

ある日「ダウン症を持って生まれた少女が、学校でいじめを受けている」との情報を耳にし、ひどく胸を痛めたという。

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■家族と対面

ペンダロフスキー大統領は、被害にあっているエンブラ・アデミちゃんとその両親に会い、実際に話を聞くことにした。

そこでアデミちゃんは、「私の学習障害、健康上の問題や独特な顔立ちのせいで、学校でいじめを受けています」と悲しそうに話した。ペンダロフスキー大統領は、アデミちゃんと家族が日常的に直面している問題についてよく聞き、解決策を考えたという。

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■少女と一緒に登校

「まずは自分にできることから」と考えたペンダロフスキー大統領は、今月7日、アデミちゃんが通っているゴスティバール市内の小学校までの道のりを、一緒に歩くことにした。

校門をくぐると、優しくアデミちゃんの手を引き校舎の入口へ。そこで手を振り、笑顔で見送った。

また、大統領の事務所が共有したビデオによると、大統領がアデミちゃんに絵本などをプレゼントしている様子も伺える。


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■世界から称賛の声

大統領は、この件について声明を発表。「どの子供にも等しくある権利。それを侵害するような行為は容認できない」として、障害や子供の発達の差に対する偏見をなくすよう強調した。

さらに「子供たちみんなが学校で楽しく学ぶことは、国家としてだけでなく、私個人としての義務でもある」とも話し、多様化する個性を認め合う社会になることを願っているという。

大統領自らがとったこの行動には、「差別に立ち向かう姿勢が素晴らしい」「普通の政治家は『いじめはダメ』と口だけなのに、彼は行動に移している」「応援しています」と世界から称賛の声が相次いだ。

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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ

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