2万個のココナッツの中から発見されたものは… 巧みな密輸方法が浮き彫りに
コーヒー豆1粒ずつに丁寧にコカインを詰める、そんな気の遠くなるような妙技も。
コロンビアの港で先月、当局が約2万個という大量のココナッツを押収した。その中身と驚きの手口について、イギリスの『Metro』や『The Sun』が報じている。
■504袋の中身は…
「麻薬大国」と聞くと、メキシコやコロンビアを思い浮かべる人も多いだろう。今回の舞台になったのは、そのコロンビアのなかでも最も観光客の多い観光都市である、北部のカルタヘナ市だった。
1月27日、カリブ海に面したカルタヘナ港にて、税関職員が出航を控えていたコンテナ船について不審な504もの布袋を見つけた。
■約2万個の液体コカイン
コロンビアの国家警察や司法省から、違法薬物対策班および密輸取締り班の各職員が出動。ココナッツの中身を調べると、その中身はココナッツウォーターではないことがわかった。
押収されたココナッツは全部で1万9,780個。そのすべてが液体コカインで満たされていることも判明した。
■目的地はイタリア
ココナッツが入ったコンテナは、イタリアのジェノバ港に向かう予定だった。当局は現在、問題のコンテナについて追跡調査を行っており、イタリアの警察にも情報を提供。双方の協力により、この密輸に関わったすべての人物の検挙を目指したいとしている。
コカインは無色または白色の結晶性粉末で、無臭。液体コカインはジュースなどを装って密輸され、目的地に到着後は再び粉末に戻されると考えられており、違法薬物の密輸方法は近年ますます巧みになっている。
■密輸で逮捕された市長も
昨年7月には、コロンビアのメデジン市からイタリア・ミラノに向け発送されたある小包の中から、不自然な梱包がなされたコーヒー豆の袋が見つかった。
中身を確認すると、コーヒー豆約500粒にコカインが詰められており、送り先に指定されたフィレンツェのタバコ店経営者の男(50)が逮捕された。
また先月初めには、アフリカ・ニジェール共和国の市長が所有するトラックから、200キログラムものコカインが発見された。市長は逮捕されたが、押収されたコカインは末端価格で日本円にして約10億円。世間に強い不信感とショックを与えたという。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)