7割以上が「すぐに謝る」 食事中にやってしまうと気まずいトラブル…
日本ではマナー違反ともなっている食事中のあの行為。相手によっては“ヒヤッ”としてしまうことも?
食事中、思いがけず箸同士がぶつかってしまった経験はないだろうか。この食事中のちょっとしたトラブルについて、編集部は様々な人たちに話を聞いてみた。
■約7割の人が「すぐ謝る」
Sirabee編集部が全国10〜60代の男女410名を対象に実施した意識調査では、全体で74.9%の人が「箸同士がぶつかったら、すぐに謝る」と回答。
男女別では、男性の70.3%に対し、女性は78.9%と8.6ポイント女性のほうが多い。性年代別にみると、全体的に半数以上を超えているものの、60代以上の女性が87.2%と最も高い割合に。
■日本ではタブーな行為
同じおかずを箸で掴み合ってしまったり、その際に箸同士がぶつかってしまったという経験がある人は少なくないはず。
とくに箸渡しは「嫌い箸」といわれる日本ではタブーとされる行為で、火葬後の骨上げの際に箸を使って遺骨を人から人へ移し、骨壷におさめる習わしがあることから、縁起が悪いとされている。
そのため、不本意とはいえ食事の席で箸がぶつかってしまった際には、咄嗟に謝罪の言葉が出る人が多いようだ。
■強面な上司でヒヤッと…
編集部が話を聞いた20代男性のAさんは、社会人になってまだ1年も経っていないときに「会社の飲みの席でたまたま40代くらいの強面な上司とタイミングが重なってしまい、肉をつかみ合ってしまいました」という。
ヒヤッとしたAさんは咄嗟に「あっすみません」と声が重なり互いに笑ってしまったのだという。「会社にまだ馴染めてなかったので、ちょっと緊張が解けました」と懐かしんだ。
一方で5歳の子供がいる40代女性のBさんは、「子供がようやく箸を使えるようになってきたのですが、何度注意してもわざと人の箸を突いてくるので怒ってしまいます」と頭を抱えていることを明かす。たしかに子供には説明が難しいかもしれない…。
■海外で箸がぶつかった場合
なお、海外ではどうなのか。マレーシア在住の30代女性にも話を聞いてみたところ「さすがにこっちの人もお箸がぶつかったらお互い謝ります」とのこと。
マレーシアには、中華系の人たちも多く住んでいることから箸がぶつかった際に「反射的に『あ、ソーリー』って言います」とのことだが、日本のように縁起が悪いというよりも「体がちょっとぶつかったときに謝るのと同じです」とやや軽い謝り方なのだそう。
日本では死者を重んじる風習が古くからあるため、箸がぶつかるというのは軽率にはできないタブー行為である。そういった意味では日本人独特のマナーといえるのかもしれない。
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(取材・文/Sirabee 編集部・植野春香)
対象:全国10代~60代の男女410名 (有効回答数)