まるで映画『アウトブレイク』のワンシーン? 事故トラックから実験用サル4匹が脱走
逃したサルの追跡に警察やハンターも動員。背景には新型コロナウイルスの蔓延も関係している?
アメリカ・ペンシルベニア州で100匹の実験用のサルを積んだトラックが衝突事故を起こし、そのうち4匹が逃げ出した。『NDTV』『JALOPNIK』などの海外メディアが報じている。
■事故でケージが破損
ペンシルベニア州ダンビルで21日、医療実験用のカニクイザル100匹を積んだトラックが、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の指定する検疫施設に向かう途中で、ダンプトラックと衝突事故を起こした。
サルたちは木製のケージに入れられていたが、事故の衝撃で一部は荷台から放り出され、破損した箇所から4匹のサルが脱走してたという。
■警察やハンターを動員
逃げ出したサルたちの捜索を開始した当初、熱帯地域であるモーリシャスから連れて来られたため、連日気温が10度を下回っていたダンビルでは生き残ることは難しいだろうと見られていた。
しかし、ペンシルベニア州当局や地元の狩猟協会は、サルたちがこの環境下でも生存する可能性を考慮し、CDCと連携して追跡を開始。地上にはライフルを持ったハンターが、空には赤外線カメラを搭載した警察のヘリコプターが配備され、本格的な「山狩り」が行われた。
■不吉な出来事の前兆?
このニュースを見たSNSユーザーからは「まるでゾンビ映画のオープニングだ」「100%アウトブレイク(感染爆発)が起こる流れだろう」といったコメントが数多く寄せられた。
映画『アウトブレイク』では、密輸入されたサルから未知の熱病の感染爆発が起きる様子が描かれていたため、この事故で同作を思い出した人も少なくないようだ。
■時期が時期だけに…
地元メディアによると、運ばれていたカニクイザルはあくまでも新型コロナウイルスの研究用だという。現実には、未知のウイルスが感染爆発などという出来事は、そう簡単に起こり得ることではない。
一方でアメリカは、現在も国内に多くの新型コロナウイルスの感染者を抱えており、同ウイルスの感染経路をたどると、野生のコウモリからヒトへと飛び火したのではないかという説もある。
こうした背景を考慮すると、ペンシルベニア州当局がサルの脱走に敏感になるのも仕方ないのかもしれない。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)