有名ファッション誌モデルが夫殺害で起訴 日常的なDV被害で正当防衛を主張
女優、歌手、モデルなどと結婚した男性は、嫉妬も働くのか徐々に横暴になっていくことが…。
ロシア版『VOGUE』ほか、イタリア、中国、日本のファッション雑誌の表紙をたびたび飾っていた27歳のファッションモデル。現在、夫を殺害した罪に問われている。
しかし事件の裁判を前に注目されるのは、夫の家庭内暴力に苦しみ、漫然とした恐怖を抱えていたという事実だ。『Mail Online』『Mirror』などが詳しい内容を伝えている。
■結婚4年の夫を…
夫を殺したとして殺人の罪に問われているのは、ロシア国籍で元ファッションモデルのリリア・スダコワ被告(27)。
リリアは2020年11月28日、サンクトペテルブルクのアパートで、結婚4年の夫だったセルゲイ・ポポフさんをナイフで刺殺したとして、逮捕・起訴されていた。有罪判決なら、最大で懲役15年の実刑判決が予想されるという。
■トマトを刻んでいたナイフを…
事件のきっかけとなったのは、リリア被告が性行為を拒んだこと。腹を立てたセルゲイさんはバーで酒を飲み、見知らぬ女性を連れて帰宅すると、「料理を作って出して」と被告に命令。口論の末に、被告は夫を刺殺した。
容疑についてはすべて認めているリリア被告だが、「キッチンでトマトを刻んでいた私は、そのナイフを奪い取られそうになった。自分が殺されると直感した瞬間に、夫の胸を刺してしまった」と説明。夫に対する漫然とした恐怖心からくる正当防衛だと訴えた。
■正当防衛は認められるか
取り調べのなか、「夫から日常的な家庭内暴力を受けていた」と主張した被告。
母親であるイレーナ・スダコワさん(49)や、スタイリストのカロリナ・パブロフスカヤさんもセルゲイさんの粗暴さを証言しており、アパート内でも被告の髪をつかみ、彼女の脚を蹴る様子が目撃されているという。
間もなく、サンクトペテルブルクのゼルジンスキー地方裁判所でこの事件の裁判が開かれるが、被告が抱えていた恐怖心が法廷でどの程度斟酌され、量刑に反映されるかに注目が集まっている。
■セレブな妻に嫉妬する夫も
女優、歌手、モデルなどと結婚した男性は、妻の仕事をよく理解して完全なるサポートを心に決めるか、それとも嫉妬が働いて徐々に横暴になっていくか、そのどちらかだとよく言われる。
売れっ子になり収入もぐんと増えるかわりに、留守がちになる妻たち。セレブな世界にすっかり染まってしまった妻に、悔しさや不安、苛立ちを覚える夫が、酒の力などを借りて家庭内暴力を起こし、離婚や悲劇的な事件に至った例は枚挙にいとまがない。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)