脱獄した殺人犯がGoogleマップに写り… 20年間逃走もあっけなく逮捕
脱獄から20年。名を変え新しい人生を歩んでいた殺人犯が、Googleマップのストリートビューにより見つかり再逮捕となった。
マフィア映画が長く人々に愛されてきたイタリア。しかしそんな国でも、極悪犯の逃走劇は映画の中だけではおさまらなかったようだ。イギリスの『Daily Mail』や『The Guardian』が報じている。
■裁判官を暗殺も
イタリアで最も極悪、かつ重要な指名手配犯として名が挙がっていたジョアッキーノ・ガミーノ(61)。シチリア島のアグリジェントを拠点とするマフィアの一員だった彼が最初に逮捕されたのは、1984年のことだった。
その後、自動車に爆弾をしかけて当時の裁判官を暗殺する事件などが起こり、イタリアではマフィアの恐ろしさが改めて話題になっていた。
■逃走から20年を経て…
刑期を満了し、刑務所から出所したガミーノだったが、1998年に重い罪を犯し、スペインのマドリードで2度目の逮捕により投獄された。
ガミーノは終身刑を言い渡されてローマのレビビア刑務所で服役していたが、2002年に同刑務所を舞台にマフィア映画が制作された際、なんと撮影中に脱獄に成功。
それから20年が経過したある日、捜査官がGoogleマップのストリートビューを閲覧していたところ、スペインの街中でガミーノによく似た男を発見したという。
■移住し名前も変更
そのストリートビューで、問題の男はマドリードのガラパガールにある小さな青果店の前で、談笑していた。警察が調査すると、青果店の隣にあるレストランのFacebookに、シェフとして働くガミーノの顔写真を発見したという。
マドリードに移住したガミーノは、“マニュエル”と名前を変えて結婚し、青果店とレストランを営んでいることも判明した。
■YouTubeも貴重な証拠に
レストランのメニューにシチリア料理が複数含まれていること、さらに左顎にある傷も一致していたことから、警察は「ガミーノに間違いない」と踏み、見事に再逮捕となった。
このように、GoogleマップやYouTubeの情報が犯人検挙につながることはまれだが、実際に起きている例もある。
昨年の3月には、YouTubeに料理動画を投稿していたマーク・フェレン・クラウド・ビアートという指名手配犯の男が逮捕され話題になった。2014年に逃走した彼の動画に顔は一切映っていなかったが、身体にある特徴的なタトゥーが確証の決め手となったという。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)