お酒と合法薬物購入にワクチンパスポート必須 接種者が急増した理由に賛否
新ルール発表から1日で、ワクチン接種の予約が4倍に急増。オミクロン株の感染拡大も、追い風になったのだろうか。
カナダのケベック州で、新型コロナウイルスワクチンの接種者が急増している。その背景にはお酒やマリファナが関わっているとして、『Raw Story』『New York Daily News』などの海外メディアが報じている。
■ワクチンパスポートが必須化
カナダ東部に位置するケベック州では、今年に入ってから新型コロナウイルスのワクチン接種者が急激に増加しており、それに伴いワクチンの需要も増加している。
これには、新しく発表された州の規則が関係している。今後は政府直営の店舗でアルコール類やマリファナを購入する際には、ワクチン接種済みであることを証明するワクチンパスポートが必要になるというのだ。
■1日で接種予約数が4倍に
カナダでは2018年から大麻(マリファナ)が合法化されており、嗜好品としてのマリファナの販売・使用が認められている。
カナダ統計局によると、2割近い市民がマリファナを使用しているというデータもある。そのためこの新たな措置によって、アルコールやマリファナを嗜む市民によるワクチン摂取の予約数が増加しているのだ。
ケベック州保健大臣のクリスチャン・デュベ氏のTwitterによると、規則を発表した当日に1,500人だった予約者数は、翌日には6,000人になっていることから、その影響の大きさが伺える。
■感染拡大を抑え込みの策
日本では大麻の使用は禁じられているものの、もしもお酒の購入にワクチンパスポートが必要となれば、接種を検討する人も増えるかもしれない。
オミクロン株が世界的に拡散し感染者数増加に歯止めが効かない中、ケベック州当局としては、少しでもワクチン接種者を増やすための苦肉の策とも言えるだろう。
■州の対応に割れる意見
このニュースが報じられると、SNS上では「ワクチンを打たないと嗜好品を禁止するなんてばかげている」「コロナウイルスに対する人類の対応にはほとほとあきれるよ」と、ケベック州の対応を批判する声が上がっていた。
一方で「こうでもしないとワクチンを打たない人もいるから仕方ないよね」「特に理由もなくワクチンを打たない人には、いいきっかけになっている思う」と、措置は妥当とする意見も寄せられ、賛否が分かれている。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)