“巨大観音像解体風景”空撮が話題 撮影者は「足場の職人技に感動」
撮影者は「空撮をするにあたり、安全を考慮して下に人がいないであろう工事の休みの日を狙った」と述べた。
2022/01/06 18:45
1982年に建てられた兵庫県淡路島にある、高さ約100メートルの「世界平和大観音像」は、昨年6月に解体に向けた工事が始まった。地元出身の不動産業者が建てたものだが、国が民法の手続きを経て総工費8億8千万円をかけて更地にする。その風景の写真がSNS上で話題を呼んでいる。
■足場に圧倒された
投稿したキョンさんが、この風景を空撮したのが2020年末頃。Sirabee編集部の取材に対して「10年で10回以上足を運んだ場所」と話す。また、「何段にも組まれた足場に圧倒された。撮影した日は風が強い日だったが、びくともしない足場の職人芸に感動した」と語った。
さらに「空撮をするにあたり、安全を考慮して下に人がいないであろう工事の休みの日を狙った」と述べた。全国を飛び回っていろいろな場所を撮影し、2021年二科展にも入選。
「写真は私の生きざま。写真なくして自分はないものも同然で、作品作りは自分の心象の表現方法でもある。空撮は通常の数倍の視野を広げてくれるので、さまざまなものを空から撮影したい」と意気込む。
■県や市は対応に苦慮
世界平和大観音像は、所有者の男性が1988年に亡くなり後を継いだ妻も死去。2006年に施設が閉館すると管理が行き届かなくなり、外壁がはがれ落ちるなど危険な状態となった。
県や市が対応に苦慮する中、親族も相続を放棄したため、ほかに相続する人がいないかを確定させる手続きを経て、2020年3月に国の所有となり解体が決まった。