実家の仏壇、供えられた物がおかしい… 衝撃的すぎる「再会」に感動の声相次ぐ
年末年始、久しぶりに実家へと帰った人も多いだろう。ツイッター上では、帰省の際に遭遇した「予想外すぎる」お供物に注目が集まっている。
■家族にどのように伝えていたかというと…
今回の取材を快諾してくれた亜美さんは「もとより、私が成人向け漫画の作家として活動してることは母と妹、従姉妹などの一部の親戚には伝えていました」「母は読みこそしませんが、積極的に応援してくれておりまして、私の作品が載っている雑誌の発売日を伝え忘れると怒られてしまうくらいです」と、自身の仕事に関する家族の反応について語ってくれた。
しかし、そんな亜美さんも「成人向けコンテンツ」に対してどのような見解を持っているか分からない父や、祖父母の世代には伝えることができず、自身の作品については「少年少女が読むようなのじゃなくて、もっと大人が読むような漫画だよ」と、ボカして伝えていたそう。
そうした背景もあり、母から単行本の購入報告を聞いても、わが子のアルバムや賞状などを保管しておく「コレクション」として所持しているのだろうな…と亜美さんは考えていたため、仏壇で自作(昨年夏に販売開始となった『0.01mmの誘惑』含む)との再会を果たした際、大きな衝撃を受けてしまったのだ。
「まさか仏壇に飾ってあるとは…」と、驚いた様子を隠せない亜美さんだが「元々、成人向け漫画家だということは伝えていた家族もいますし、職業に誇りももっているので『自分の作品が飾ってあって恥ずかしい』という気持ちはあまりありませんでした」と、心境を語ってくれた。
一方で、職業をボカして伝えていた祖母や父にも知られていたという衝撃と「どういう気持ちでこれを見ているんだろう…」という不安感で、変な汗をかいてしまったそうだ。
その際、「仏壇+成人向け漫画」というシチュエーションがかなりシュールだったため、今回写真に収めてツイート投稿したという。
■祖母と母のコメントにホロリ…
「祖母や母いわく、亡くなった祖父はとにかく家族の自慢話が大好きな人だったので、向こうでご先祖様方に『孫の本が出版されているんだぞ』と、笑顔で自慢しているに違いないとのことでした」と語る亜美さん。
一番心配していたのは遠方の親戚らの反応だったのだが、前述の作品が出版されてからはコロナ禍という事情もあり、まだ亜美さんの実家を訪れた親戚はいなかったため、胸を撫で下ろしている。
なお、2歳の甥の前では件の「成人向けお供物」はしっかり隠しているそうで、「大人の親戚が来たときも隠してね」と釘を刺したそうだから微笑ましい。
■仏壇に成人向け漫画を飾るのは…
心温まるエピソードを語ってくれた亜美さんだが「仏の前に成人向け漫画を供える」という行為に、違和感を覚えた人も散見された。
そこで今回の一連の経緯について、以前『鬼滅の刃』や『シン・エヴァンゲリオン』に対する愛情が凄まじいと話題になった埼玉県川越市の天台宗寺院「最明寺」の副住職・千田明寛さんに詳しい話を聞いてみることに。
まずは「お供物に適さないもの、禁止されているもの」について尋ねてみたところ、千田さんは「お墓と仏壇に供えるお供物には明確な区分というものは存在しないのですが、腐りやすい物やカラスに食べられてしまう物はあまりお供えされませんね」と語ってくれた。
また「地獄を連想させる」など諸説あるため、薔薇をはじめとする「トゲのある花」を供えるのも敬遠される傾向にあるようだ。しかし一方で、千田さんは「故人が好きであったものや、よく食べていたものをお供えしてあげるのが一番だと思います」とも語っている。
「仏壇+成人向け漫画」という一見ミスマッチな組み合わせについても、「ご家族のしっかりした想いが込められており、おじい様に向けたご報告という意味でのお供物でしたら、全く問題ないと思います」と、笑顔で知見をコメントしてくれた。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)