新型コロナワクチンを1日10回打った男 とんだ不正行為に隠された驚愕の目的
医師はその男に「これは非常に危険な行為。明日は深刻な副反応に苦しめられるだろう」と警告した。
新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威をふるい始めたこともあり、1日も早くワクチンの追加接種を受けたいと望んでいる人が世界には大勢いる。そんな中、ニュージーランドである男が驚きの不正行為を働き、関係当局に波紋が広がっている。
■ワクチン積極派と拒否派
新型コロナウイルスのワクチン接種に関しては、「副反応など大したことはない」「どんどん受けたい」と考えている人がいる一方、「絶対に受けたくない」とかたくなに拒絶する人もいる。
両者がそれぞれの利益を追い求めてこっそりタッグを組むと、驚くような不正行為が起きかねないことを、『Metro』『Mail Online』など海外のメディアが報じている。
■差別に苦しむ未接種者
日本では、新型コロナウイルスワクチン未接種の人が「同調圧力を感じる」「肩身の狭い思いをしている」と言うことはあるが、はっきりとした差別行為は禁じられている。
一方、海外では「接種を義務付ける」と明確に打ち出している企業や学校も少なくない。また、外出先でも接種証明書や、スマートフォンのワクチンパスポートを提示しないとさまざまな行動制限を受けるなど、接種済みか否かによる差別化はますます進んでいるようだ。
■報酬目当てのなりすまし行為
そんな中、ニュージーランドではある男が、1日に10回ものワクチン接種を不正に受けたことが明らかになった。これまでも「たくさん受ければ、その分コロナにかかりにくくなる」という考えで行動を起こす人はいたが、この男の目的はお金だった。
男は、ワクチン反対派の個人から依頼を受けると、その人物になりすまして接種が済んだことの証明をしてもらい、報酬と引き換えにそれを本人に渡していたという。
■「明日は強い副作用が」と警告
しかし、男を繰り返し見かけたという医師が、本人に身分を問いただしたことで不正が発覚した。「これは非常に危険でばかげた行為。明日には深刻な副反応に苦しめられると覚悟していなさい」と警告、叱責したという。
この件を受け、ニュージーランド保健省および各州の保健当局は、現場に本人確認作業の徹底を改めて指示したが、ホームレス、障害者、高齢者など写真付きの身分証明書を持っていない人も多いという。そうした人が接種を受けられなくなる事態だけは、避けたいとしている。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)