身重の妻が助手席で「生まれちゃう」 夫は運転しながら片手でわが子の頭を…

夫は「とにかく病院に妻を運ばなければ」と焦り、車は猛スピードで走り続けていた。

2021/12/10 06:30

妊娠・妊婦・陣痛・車

担当医のいる病院が遠く、車で数十分以上かかるケースも少なくない妊娠・出産。突然陣痛が始まり、予想以上の速さと強さで、車内で出産を迎えてしまう妊婦もいる。

そのほとんどが、車を安全な場所に停め、できる限りの準備を整えたうえで、わが子の誕生の瞬間を迎えるものだが…。


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■病院到着前に産まれる予感

アメリカ・オハイオ州のシンシナチで3日、ケリー・エムギさんという女性が、車の中で女の赤ちゃんを出産したことを『Fox News』などが伝えた。

産気づくやいなや陣痛はどんどん激しさを増し、夫のライアン・エムギさんは猛スピードで車を病院へと走らせた。だが助手席のケリーさんは、ひょっとしたら間に合わないかもしれないと不安を募らせていたという。

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■下がってきた赤ちゃん

いよいよ陣痛がクライマックスを迎え、こらえきれなくなってきたケリーさん。ライアンさんに「もうだめ、赤ちゃんがどんどん下りてきている」と告げると、シートベルトを外して助手席のシートを思い切り後ろに倒し、股間に大きなスペースを作ってそれに備えた。

せめて車をどこか安全な場所に停止させ、夫が出産の介助にあたれればよかったのだろうが、ふたりには一刻の猶予もなかった。

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■左手はハンドル、右手は…

ライアンさんがブレーキを踏む間もなく、相変わらず猛スピードが出ている車の中で、ケリーさんは大きなうめき声を漏らした。その瞬間、ライアンさんは左手でハンドルを握りしめ、右手を大きく伸ばして産まれた赤ちゃんの頭をキャッチしたという。

この後はケリーさんが自身で対処したが、非常に落ち着いており、ライアンさんはその冷静さや偉大さに「いたく感動しました」と話している。


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■「グレートキャッチ!」

夫婦にとっての長い人生、これほど命がけの共同作業もそうそうあるまい。

この話題を伝えた『FOX 19/Cincinnati』には、「なんというグレートキャッチ! アメフトチームはあなたを放っておかないでしょう」「おめでとうございます! 無事でよかった」「久しぶりの快挙の話題」「清々しい美しい物語」など、たくさんのコメントが寄せられている。

なんともスリリングな出産となった赤ちゃんには、「レベッカ」と命名された。母子ともに健康状態は良好だという。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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