血管見つからず薬物注射が打てずに時間切れ 死刑から生き長らえた男が獄中で病死

アメリカで1946年以降、死刑執行部屋を歩いて出た3人目の死刑囚が、別のかたちで死を迎えた。

2021/12/04 19:30

■時間切れによる執行終了

予定通りの2018年2月22日、午後9時頃より死刑が執り行われた。執行官はハムをうつ伏せにさせ、脚を何度もたたき使用可能な血管を探した。

ところがこれは失敗に終わり、次は鼠径部を6回にわたって注射針で刺したという。針はハムの膀胱に突き刺さり、のちに血尿が出たほか、執行中には大量出血があったため、大腿動脈も刺したのではないかと推測されている。

こうして時刻は24時をまわり、死刑執行命令書の日付を越えてしまったため、時間切れとなった。


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■2度目の死刑執行日は設定なし

死刑執行失敗の後、2018年3月にハムの弁護団とアラバマ州は、ハムが州に対して訴追しない代わりに、州はこれ以上死刑執行日を設定しないことで合意。事実上の終身刑となった。

そして同年11月28日、拷問と化した死刑から4年の月日を経て、ハムはリンパ腫に伴う合併症で死亡した。

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(文/Sirabee 編集部・原田パラン

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