サギの大群が飛行機に衝突し視界不良に 無事着陸させたパイロットに称賛の声

常に冷静な対応が求められる飛行機の乗務員たち。日頃の訓練と飛行経験の成果が発揮された。

鷺・サギ・さぎ

イタリアの空港に間もなく到着する予定だった飛行機が、大規模なバードストライクにあい、エンジン出火など緊急事態に見舞われた。そんななか無事に着陸し、パイロットたちに称賛の声があがっていることを、イギリスの『METRO』など海外メディアが報じている。


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■サギの大群が飛行機に衝突

アイルランドの格安航空会社『Ryanair(ライアンエアー)』の飛行機が、11月24日の夜11時半頃、大規模なバードストライクにあった。

飛行機はイタリアのボローニャにあるボローニャ・マルコーニ空港に向け着陸態勢に入ったところで、サギの大群が飛行機にぶつかったと考えられている。

通常、数羽の鳥によるバードストライクで飛行に異常をきたすことは珍しく、エンジンは異物を吸い込んでも問題なく作動するように設計されているという。

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■エンジンは停止し出火

しかしサギの大群がエンジン内部に詰まったことにより、右エンジンは停止し出火する事態に。空港の周辺にいた人々が、エンジンから炎をあげながら空港の滑走路にファイナルアプローチする飛行機の様子を撮影し、動画が拡散されている。

着陸した飛行機の写真では、機体の至るところに鳥の足や血、羽根がこびりついており、事態の大きさが伺える。

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■フロントガラスは視界不良

さらに驚くことに、フロントガラス全面には鳥の内臓や残骸、血でべったりと覆われ、視界不良の状態になっていたにもかかわらず、パイロットたちは予定通りスムーズにマルコーニ空港に着陸。

冷静なコックピットクルーや客室乗務員たちの対応によりけが人はおらず、称賛の声があがった。なお着陸後の検査により、左側エンジンにも鳥の死骸が食い込んでいることが分かったという。


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■日本やアメリカの防止策

バードストライクを事前に防ぐため、日本では空港職員が空砲で鳥を威嚇したり、鳥の餌となる動植物が空港近辺に繁殖しないように環境を整えたりしている。

またアメリカではドローンを使い、空港周辺の木に産卵された卵を探し出すといった方法が本格化してきている。ドローンが卵に向けオイルを噴射し、中にいる雛を酸欠状態にさせ孵化させないのだという。


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■他にもあるストライク

鳥の他にも、2020年10月にはアメリカのアラスカ州では、飛行機が着陸する際にエンジンに熊が衝突する「ベアーストライク」が起こった。

また1987年にも飛行機の近くを飛んでいたサギがくわえていた餌の鮭を落とし、エンジンに吸い込まれる「フィッシュストライク」が話題に。

また2009年にロサンゼルス国際空港で、離陸前の日本航空のエンジンが、約100キロの貨物コンテナを吸い込む「コンテナストライク」が発生しており、エンジンの吸引力の強さが大きく報じられた。

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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ

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