高層マンション17階の窓から3歳男児が転落死 「網戸の開け閉めに興味があった」
不思議な動きをするものに対する子供の好奇心。それは大人が想像する以上に強いことも…。
高層マンションの窓やベランダから幼児が身を乗り出して転落する事故は、洋の東西を問わず起きている。このたびの事故は、アメリカのシカゴ市で起きた。地元メディアの『Chicago Tribune』『Fox19 News』などが伝えている。
■マンション17階の窓から
イリノイ州シカゴ市で23日午後10時40分ごろ、ある高層マンションの17階の窓から3歳の男児が転落。52メートル下の地面に全身を強打し、搬送先の病院で死亡が確認された。
シカゴ市警察や児童家庭局とともに、事故原因についての調査を進めたクック郡保安官事務所は、男児の名をラマー・ローチ・Jrくんと発表。遺体は司法解剖が行われており、現時点で推察される転落の原因についても言及した。
■事件性を否定
事故直後、男児がいた部屋では窓が開き、網戸が外れた状態だった。家族は警察の聞き取りに、「開けたり閉めたりする動きに強い関心がある様子だった」と話したという。
時間帯が遅く自宅に家族がそろっていたこともあり、事件性も視野に入れ捜査が進められたが、児童家庭局は「乳幼児虐待などの問題は抱えていないと認識している」と説明。警察も、現時点で事件性を否定している。
■建物に安全上の問題はなし
マンションの外壁と窓に関する調査も行われたが、安全評価に問題はなかった。男児がひとりで窓を開け、網戸をいじっているうちに誤って身を乗り出してしまったことが疑われるという。
不思議な動きをするものへの「何だろう」「自分もやってみたい」という、子供ならではの好奇心。それは大人の想像以上に強いものなのかもしれない。
■外の世界への強い興味も原因に
幼児の転落事故は、外の世界への強い興味から起きることも。ヘリコプター、飛行機、鳥などが見えて「どこへ飛んで行ったんだろう」と興味を持つ子供は多く、低層階では、木の実や枝にとまっている虫や鳥に手を伸ばそうと身を乗り出すことがある。
ベランダでも窓でも、手すりを越えるために自分で何かを足元に置き、ステップにするという例も少なくないそうだ。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)