男子高校生が全力疾走テストで突然死 喘息の持病あるも心電図は受けず…

突然倒れて気を失った者には「心臓発作」を疑い、周囲がいかに迅速かつ適切に行動するかが救命の要になる。

徒競走

洋の東西を問わず稀に起きてしまう、スポーツ中の若者の突然死。遺族がどれほど悲しむか、それは私たちの想像をはるかに超えるものだろう。

このたびのニュースはアメリカのニューヨークから飛びこんできた。『WABC-TV』『abc7 News』『FOX5 NY』などが伝えている。


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■バスケットボール部に入部を希望

スポーツ中の少年の身に起きた突然死。それはニューヨーク州ロングアイランドの、ウォルターG.オコンネル・コピアーグ高校という公立高校で今月17日に起きた。

死亡したのはカーマイン・ペイトンくん(15)。同校に通う2年生の男子生徒で、男子バスケットボール部が入部希望者向けに行ったトライアウトに参加していた。

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■喘息の持病

トライアウトの2日に行われた全力疾走テストの最中に突然倒れ、意識を失ったまま搬送先の病院で死亡が確認されたカーマインくん。原因としては心臓発作が疑われ、遺体について司法解剖が行われている。

喘息の持病があったが薬でコントロールされており、8月の健康診断で問題を指摘されることはなかった。ただ心電図の検査を受けたことはなく、これが一番に悔やまれる点だと言う。

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■涙に暮れる両親

メディアの取材に「朝、元気に学校に出かけた子供が突然亡くなるなんて、誰が想像するでしょうか。一緒に過ごした時間がいかに貴重だったか、それを痛感しています」と涙ながらに話す、父親のアンソニー・ペイトンさんと母親のティファニー・ウォフォードさん。

カーマインくんは兄弟と一緒にスケートボードやバスケットボールで遊ぶことが大好きで、とても元気な子だったという。

ただし母親は「その少し前に、カーマインは手だか手首だかを切ったと知らせてきました。その怪我と突然死に関連性はあるのか、必ずや真実を知らせてほしい」と話している。


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■「誰もが正しい知識を」と専門家

この悲劇的な突然死に関し、専門家は「30歳未満のスポーツ活動における突然死のほとんどが肥大型心筋症、冠状動脈奇形やマルファン症候群のほか、心臓に後遺症をもたらすことがある幼児期の川崎病などが原因と考えられる」と説明。

また、「心電図の検査を受けていれば防げた可能性もある」とも指摘している。

さらに、倒れた人に心臓発作を疑い、周囲がどれほど迅速かつ適切に行動できるかが救命の要になるとのこと。救急車の要請、心肺蘇生法の習得など、スポーツ活動に携わる者は誰もが突然死の知識を備えておくべきだという。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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