警察官にスタンガンを撃たれた男性が炎に包まれる 手指消毒用アルコールに引火か
男性の弁護士は今、録音、防犯カメラの映像など、警察にさまざまな情報の開示を求めている。
テーザー銃(スタンガン)の使用については、撃たれた側の状況により発火や炎上の危険性があることは、以前から伝えられてきた。そうした事故が、このたびアメリカのニューヨーク州で発生したことを、『Fox News』『Times Union』などが報じている。
■テーザー銃で体から炎
テーザー銃を撃たれた男の体から炎が上がる事故が起きたのは、ニューヨーク市から150kmほど北に位置するキャッツキル・ヴィレッジの警察署。
今月上旬、そこに入り込んだジェイソン・ジョーンズさん(29)が警察官と押し問答になり、テーザー銃を複数回撃たれたところで発火し、体が炎に包まれ大やけどを負ったという。
■消毒用アルコールを…
この事故についてキャッツキル・ヴィレッジ警察は、「ジョーンズさんは自傷願望を匂わせていた。酒に酔っており、全く手に負えなかった」と、テーザー銃を使用せざるを得なかった理由を説明している。
炎に包まれた原因については、「わかっているのは、ジョーンズさんが突然衣服を脱ぎ捨て、手指消毒のためのアルコールを自分の体にふりかけていたこと。飲んでいた可能性もある」「署の職員もかつて経験したことがない事例であり、詳細については現在グリーン郡の地方検事局が調査中だ」としている。
■家族は情報開示を要求
しかし、そのような状況でテーザー銃を複数回浴びせることの危険性を、警察官は理解していなかったのか。その点が納得できないとして、ジョーンズさんの家族は弁護士を雇い、警察の責任を追及していくことを決意した。
録音、防犯カメラの映像、状況についての報告書など弁護士はさまざまな情報の開示を求めているが、現時点では返答を得られていないという。
■少年時代はスポーツで大活躍
ジョーンズさんは、地元キャッツキル・ヴィレッジでは「類まれな運動神経の持ち主」として知られ、高校卒業までは陸上競技とバスケットボールなど複数の競技で活躍。将来有望な若手アスリートだったが、近影ではややぽっちゃりとした雰囲気だ。
現在、シラキュース市のアップステート・ユニバーシティ病院で治療を受けているが、予断を許さない状況だという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)