長い髪がプールの吸水口に引き込まれ… 両親も救い出せず10歳少女が死亡
長い髪の毛がプールの吸水口に引き込まれ、抜けなくなって死亡した少女。キャップさえ着用していれば…。
プールの内側には脇か底の部分に吸水口、あるいは取水口と呼ばれる大きな穴があり、ふと手や足が触れた瞬間、その吸い込む力の強さに驚くことがある。
ブラジルでこのほど、10歳の女の子がその吸水口が原因で命を落としてしまった。『The Sun』『EMINETRA』などがイギリスのメディアが報じている。
■水に潜って遊ぶ
その悲劇的な事故は、ブラジル・サンタカタリーナ州ファシナウ・ドス・ゲデスの、サン・クリストヴァンという町のある一家に起きた。
亡くなったのはライゼ・ペゴリーニ・フランセンちゃんという10歳の少女。自宅の庭に造られた大きなプールで水に潜っていたところ、吸水口に長い髪を引き込まれ、自力で抜け出すことが全くできなかった。
■搬送先の病院で死亡を確認
現場にいた両親らがライゼちゃんの体を懸命に引っぱったが、髪の毛は吸水口に完全に引き込まれており、そのパワーは想像をはるかに超える強さだったという。
通報により救急隊員が駆け付けたとき、ライゼちゃんはすでに心肺停止の状態で、搬送先の病院で死亡が確認された。警察は「念のため、事件性がないか確認中だ」としている。
■奥には水の循環システム
プールの水は、強制的に吸水し、髪の毛やごみを除去し、滅菌・ろ過を経て再び水をプールに戻す、循環システムのおかげで清潔に保たれている。
吸水口の驚くほど強い吸い込みのパワーは、その奥にある循環システムの揚水ポンプから発生しており、髪の毛が羽根に絡まるなどすれば救出はほぼ困難になるという。
■スイムキャップの着用を
プールの吸水口に近づき過ぎて起きる「吸い込まれ事故」は、洋の東西を問わず度々起きており、犠牲者は潜水が得意な子供に多い。
吸水口をふさぐ柵状の蓋が外されていた、取り付けがズレて隙間ができていたなど安全上に問題があった事例も多いが、長い髪の毛が吸い込まれた事例も稀にはある。
スイムキャップを着けていれば、命を落とすことはなかったであろうライゼちゃん。そう指導しなかった両親は今、ひどく後悔しているという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)