苦境でこそ円満になれる? 自然災害がもたらす夫婦関係の変化
日々のストレスが気にならなくなるほどの災害に襲われると、夫婦関係に影響をもたらすことが判明した。
■意外な調査結果
テキサス大学オースティンで人間開発の教授を務め、今回の研究の筆頭筆者であるハンナ・ウィリアムソン教授は、ハリケーン前の研究結果から、「もともと結婚生活に対する満足度が高かった人はより高く、低かった人はより低くなるだろう」と予測していたそうだ。
ところが、ハリケーン前に最も不満を抱えていたカップルたちの満足度が、住居や経済的損失など損害の程度に関わらず、大きく飛躍したのだという。
しかし効果は永遠に続くものではなく、この大きな満足度の向上は、ハリケーン後の1年以内に、またもとの低いレベルに戻ったそうだ。
■災害地域に引っ越す必要はない
ウィリアムソン教授は、「自然災害によって人は物事を大局的に見ることができるようになります。甚大な被害をもたらす災害によって日々の細々としたストレスから解放されることで、自分のパートナーがいかに大事か気づくようになるのです」と語る。
また、夫婦の絆を強めるために断層線付近や洪水地帯に引っ越すよりは、「自然災害によって物事の見方が変わる体験をセラピーで取り入れること」を提案しているそうだ。
・合わせて読みたい→台風接近時の窓ガラス飛散防止対策 「警視庁のアイディア」が参考になる…
(文/Sirabee 編集部・原田パラン)