苦境でこそ円満になれる? 自然災害がもたらす夫婦関係の変化
日々のストレスが気にならなくなるほどの災害に襲われると、夫婦関係に影響をもたらすことが判明した。
「自然災害が、少なくとも短期的には夫婦の絆を強めてくれる」という研究結果が、話題を集めている。『Daily Mail』など海外メディアが報じている。
■災害と夫婦の絆の関連は…
心理学会の旗艦ジャーナルである『心理科学』に掲載された、アメリカ・テキサス州のテキサス大学オースティンの研究チームによる研究が話題を集めている。
今回の調査で、「自然災害の後、少なくとも短期的には夫婦関係の満足度が深まる」ことがわかったというのだ。
■ハリケーンの前後で調査を実施
2017年8月、大型ハリケーン「ハービー」がテキサス州に上陸し、甚大な被害をもたらした。死者は80人に上り、80万人もの人が家を失い、何らかの支援を必要としたほどだった。
「ハービー」の被害総額は、ヒューストンやその近隣地域で合わせて1,330億ドル以上(日本円で約15兆円)であり、ハリケーン「カトリーナ」の1,600億ドル以上(約18兆円)に次いで、アメリカ史上2番目に損害が大きなハリケーンとなっている。
調査チームは、経済的な問題や夫婦から両親への移行など、日々のストレス要因が与える影響についてもともと調査を行っていた新婚夫婦231組に、ハリケーン後に再度インタビューをすることができたそうだ。